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77.薬学者名家の娘

 ノースドロップ家は、代々薬学者の伯爵家である。


 現当主は王宮の薬学研究所に勤めるシリル・ノースドロップ、次期当主はルーク・ノースドロップである。


 この家の薬学者は彼らだけでは無い。娘のクレア・ノースドロップも薬学者であった。




 学園を卒業して、半年経った。


 リオの父親、ランドル・デクスター卿は爵位を授与した。

 遅すぎるという世間の声もあったが、ランドル卿は文句ひとつ言わなかった。それが尚更彼の評判を上げて国民から支持される存在となっていた。


 ライラは本格的に家の仕事に精を出しているようだ。

 巷でもアルドリッジ家の輸入品はセンスが良いと評判を聞く。たまに我が家に遊びに来る。私に会いに来ているにも関わらず、お母様やお兄様に商品を宣伝していた。日に日に商魂たくましくなっていた。


 イェンス様は父親の仕事に付いてまわっていると噂で聞いた。アラン殿下との関係も相変わらずのようで、王宮では口喧嘩をしているところを見かけることもあるらしい。


 ポスト先生は、引き続き学園で薬学講師をしている。この前発表した研究は、国から表彰され、近々称号と大金を受け取る予定だ。王宮に戻ってこいと声がかかっているらしいが、一蹴したらしい。


 シーアはロニー様の元で厳しく鍛え上げられているようである。

 学園のような生ぬるい訓練ではなく、実践ばかりの身に堪えるものを日々食らっているらしい。弱音を上げても泣きつくことも出来ず、自分の怠惰な生活を反省している、とロニー様から送られてきた手紙に書いてあった。


 リオは父親に並ぼうと、王宮で忙しなく働いている。

 働き出したばかりなので、経験を積むために騎士団と一緒に遠征へ行くことも多い。会う度にたくましくなっていた。

 しかし性格は全く変わっておらず、王宮に入ることにより私と会える時間がものすごく減ることに気づいた時はとても面倒くさかった。駄々をこねる彼に「早く一人前になったら結婚して一緒に居られるよ」と説いて、やっと納得してくれた。私だって寂しいのだと彼が気づくのはいつだろうか。休日に会えば、抱きついて離れない彼の相手をするのは嫌いじゃ無かった。


 私は我が家の薬学室にて手伝いをしている。

 お兄様のやり方に揉めることもあるが、その時は必ずテオが仲裁してくれる。

やっぱり薬学は楽しい。結婚するまでのわずかな自由な時間だが、私は新しい研究に勤しんでいた。


 王宮勤めはまだ諦めていない。


 だって幼い頃からの夢だから。


今作品は完結いたしました。ご愛読ありがとうございました。

今後は番外編を更新していきます。どうぞお付き合いください。

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