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目の前で不細工だと王子に笑われ婚約破棄されました。余りに腹が立ったのでその場で王子を殴ったら、それ以来王子に復縁を迫られて困っています  作者: まんじ(榊与一)
王子のターン

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ヒーローインタビュー

剣技大会決勝戦。

王子の出場するその試合を観戦する為、私は再びこの闘技場へと訪れていた。


剣技大会は予選2日。

そこから5日間開けて、本選に2日。

どちらも週末を利用して、計4日の日程で行われる。


予選では数百人にも上る登録選手を、たったの2日で32名にまで絞り。

本選は初日に準決勝まで終わらせ、2日目は決勝戦と優勝式典や授与式が執り行われる流れになっていた。

間に5日間休養期間が設けられているとはいえ、大会はかなりハードスケジュールで組まれており。優勝には高い技量だけではなくスタミナも要求される事となる。


「そんな心配そうにしなくても、王子様ならきっと大丈夫よ」


「ええ……」


すぐ横に座る母は気楽に大丈夫と言うが、正直不安は拭えない。

これが単発の試合ならそうなのかもしれないが……


こと剣の技量に関して、王子のそれは群を抜いていた。

大会トップと言っても過言では無いだろう。

順当にいけば王子が優勝する確率はかなり高いはず。


だが問題はスタミナだ。


予選の疲れは一昨昨日のピクニックの様子を見る限り――凄く楽しそうにはしゃいでいたので――残ってはい無さそうだった。

だが昨日の本選初日では4連戦もさせられている。

それも本選に残る様な実力者と。


いくら剣の腕が立つとはいえ、王宮育ちのボンボンである事を考えるとスタミナには期待できないだろう。しかもあの細身ときた。

疲労は相当まっているはず。

本来の力を発揮できずに、かなり不利な戦いになるのは目に見えていた。


まあ同じ条件なら相手も疲労していると考えるのが普通だが、相手があれではそれも期待できそうにない。


相手の選手。

バクダン・オニギリは筋肉の塊のような男だ。

昨日の試合も対戦相手をその有り余るパワーで粉砕して決勝まで駆け上って来ている。

今日も見るからに絶好調といった風体だ。

普段の王子ならともかく、疲労状態であの元気いっぱいの肉ゴリラの相手をするのは相当きついだろう。


「ラーはこの試合どう見る?王子は随分お疲れの様だが、それでも私は王子の方が勝つと思っているんだが」


「そうですね、王子様があっさりと勝って終了かと思われます」


父の質問にラーは王子が勝つと言い切る。

仮に王子が勝つにしても。あっさりはという事は流石に無いと思うのだが。


「ほう、言い切るな」


「ええ、王子は昨日までの試合で全く本気を出していませんでしたから」


全く本気を出していない?

ラーの発言に私は首を捻る。


昨日も観戦に来て王子の試合を見てはいるが、本気を出さずに勝てているような楽勝の試合など一つもなかった。あれで手加減していたとは正直思えないのだが。


「昨日は全て名勝負だったように見えたが、王子は本気では無かったと言うのか?」


「昨日の相手は全て騎士団関係の人物でしたから。王子が彼らを簡単に倒してしまっては、騎士団の面子が丸潰れになってしまいます。ですので、態といい勝負を演じて見せられたのでしょう。ですが今日の相手は騎士団員ではないので、あっさり終わらせのではないかと」


まじかー。

言われてみれば、昨日の対戦相手は全部騎士団所属の人間だった。

そんな彼らが護衛対象となる王族にあっさりやられでもしたら、確かに笑い話にもならない。間違いなく大会終了後、給料泥棒呼ばわりされるのは目に見えている。


「成程。では疲れた振りも、昨日の手抜きを悟らせない為という訳か」


「それはどうでしょう?私には本当に疲れている様に見えますが。まあどちらにせよ、決勝戦の相手が王子の敵でない事に変わりはありませんが」


本当に疲れているんだとしたら、前日王子は何をやっていたのだろうか。

まさか呪いを解いた影響!?


その可能性は十分にありえた。

後で優勝祝いに目通りする事になると思うから、その時さり気無く体調の事を聞いておくとしよう。


ラーの宣言通り、王子はバクダン・オニギリをあっさり下し優勝する。

その後の優勝インタビューで王子が私に愛の言葉を連発したため、お陰で私は死ぬほど恥ずかしい思いをさせられた。


……そういうのマジで止めて……

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