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アメフト反則タックル問題の日大選手記者会見を見て

作者: いぬーぴー

2018年5月6日に行われた日本大学vs関西学院大学のアメフト戦における『悪質タックル』を行った日本大学の選手の記者会見(同月22日)を見て感じたこと。

※この事件関係者の氏名は記載しない



経緯

日本大学アメフト選手の危険行為が動画に撮られマスコミに大々的に報道され問題となる。

関西学院大学側は日本大学側に激しく抗議を行う。

日本大学監督は監督と選手との意思疎通に齟齬があったと説明。

危険行為を行った日本大学アメフト部の選手が記者会見を行い以下の事を語った。

・レギュラーから外され試合出場と引き換えに相手QBを負傷退場させることを強要された。

・監督・コーチから指示された。

・齟齬は考えられない。

詳しくはまとめサイト参照。



この記者会見が行われた直後のニュースでは様々な意見を耳にした。

・試合に出たければ相手選手を潰してこいという監督・コーチの指示に対する意見

・二十歳の若者にこのような事を行わせるとは何事かという怒りの声

・秋の大会で自チームが有利になるために相手選手を負傷させるとは何事かとの意見

この件いちいちご尤もな話であり健全な青少年育成の理念に反する行為であることは明白です。


ここではあえてモラル・倫理などを外して考察してみたいと思う。



前提

アメリカンフットボールは1チーム11人で行うスポーツでグラウンド内には22人と審判が数名居る。

観客席には当然他チームの情報収集隊や保護者やファン、OBなどが居て試合を録画している。

(※ビデオ撮影など少なくとも30年前には個人で撮影が可能、ましてや昨今の携帯電話やハンディカムの普及により動画撮影は自明の理)




選手への攻撃指示

この選手は相手選手への攻撃、それも今後の試合出場が出来なくなる怪我を負わせるようにとの指示を受けて攻撃を行った訳であるが22人が入り乱れての試合中に1人で1人を狙い撃つ事がどれほど困難か。

当然の帰結として相手選手がパスを出した後、数秒後にぶつかるという不自然な行動を取らざるを得ないほどその選手は追い詰められてしまった。

相手選手への接触が許されるのはボールを持っている間か、パス直後の1秒以内に接触可能な位置に居なければならないが動画を見るとパス後2秒近く経過している。

(※1秒でも長すぎる。0.5秒未満であれば止まれなかったなどの言い訳が可能かもしれない)

相手選手を潰す指示をされた選手がいかに追い詰められていたかの証左である。

そもそも1人で相手選手を負傷させる状況には中々ならない。



チームについて

選手は攻撃対象の選手に付きっきりになりチームは実質11対10の状況に置かれる事になる。

相手選手をマークしプレッシャーを与える状況となり一概にそう言い切れない面もあるが少なくとも試合以外の事に気を取られている選手が1人居る事は間違いない。

試合に集中していない選手が1人でも居る事でチームの総合力は当然下がる。

がそれを考慮しても相手選手を潰すことを優先したかったというのであればチーム全員の共通認識・目標とするべきだった。

チームメイトは審判の目を逸らすあるいはブラインドを行い、対象選手の注意を惹き油断させるなどの協力を行ってはじめて事故による負傷退場としての処理が可能だったのではないだろうか。

この選手が相手選手を負傷させる指示を受けたときに周りのチームメイトが何もしないのもおかしな話である。

チームメイトも選手が相手選手を負傷退場させる指示を受けた際に我関せずなどもっての他である。

『一人はみんなのために、みんなは一人のために』この言葉を贈りたい。

チームとしてうまく立ち回れたならここまで明らかな反則行為とまではいかず不慮の事故として処理されていたかもしれない。




考察1

指示を受けた選手は相手選手を負傷させる事が可能であったのか?


結果としてパス後の無防備な状態だった相手選手にタックルし負傷させる事が出来たわけだがこれは明らかに下策。

監督・コーチの理想とした状況とは全く異なる状況であったことは間違いない。

大きくマスコミに取り上げられ責任問題に発展するなど想像の範疇に無かった筈で監督としては試合中の自然な流れで相手選手の負傷退場に持ち込みたかったであろうことは誰もが認める所だと思う。

試合中の不幸な出来事として責任者不在で片付ける事が最も望ましい形であったことは想像に難くない。


さてこの選手は20歳、アメフト歴については不明だが高校2年の時に井上コーチの指導を受けたという発言があった。

小中高のどの時点でアメフトを始めたとしても相手選手を負傷させる方法について指導を受けた事は無い。(と思う。あれば大問題だ)

正しい指導者なら『○○状態からのタックルは負傷に繋がるためやってはいけない』と指導している事だろう。

そんな選手に対し監督・コーチは相手を負傷させるプレイを要求したわけである。

(※ここでは『そういう意気込みで事に当たれ』とは取らない。選手はその発言から負傷退場を目的としたものとして受け取っていた)


選手は困惑した事だろう。負傷を負わせる練習などした事がない筈だ。

(仮にあったとしても表立って言えはしない)

その行為が負傷に繋がりかねない危険なプレイであることは分かるが必ず相手が負傷するわけではない。

負傷させるにしてもどの程度の負傷になるかは誰にもわからない。

仮に脊髄損傷による半身麻痺などを引き起こした場合、とんでもないことになるのだがそこまでの想像力は無かったものと思われる。

追い詰められた二十歳の青年にそこまでの考慮を要求するのは酷な話かもしれないが今回は運良くそうならなかった。


手足、肋骨の骨折であれば練習中にあるかもしれない。が故意に負傷させるには相応の訓練が必要だ。

監督・コーチは選手に相手を負傷させる指導を行っていたのか?

行っていたとすれば加害を目的とした行為であり指導者として問題がある。

行っていなかったとすれば選手に指導外の行動を要求した無能である。


『練習でできないことは試合でできない』とは言わないが周囲の協力も無しに相手を負傷させろというのは困難極まりない。

ましてや1人で突っ込んで来いなどと俗に言う鉄砲玉ではないか。

結局、監督・コーチはこの選手を鉄砲玉として使い捨てるつもりだったと判断せざるを得ない。



考察2

秋の大会で有利になる為に本当に必要な行為だったのか?


今回の件で全治4週間の負傷との事だが秋の大会に間に合わないとは言えない。

秋の大会に欠場する程度の負傷とはいったいどの程度の負傷を想定したのであろうか。

秋に間に合わないとなると(手足の)骨折などであろうか。


秋の大会で有利な状況にするため、相手選手を負傷させたいとの事だったがこの試合では達成できなかったし自身が火だるまになる結果となった。




考察3

どのような手段があったのか?


相手選手を秋の大会に出場させないという目的を達成するために試合中の負傷は必要ない。


優先順位をつけるとすると次の順であろうか


1.正々堂々真っ向勝負

2.相手側の不祥事を探す

3.相手側に不祥事を起こす

4.手を汚す



先ず真っ当な手段は次の対戦までに選手を育て上げることである。

鍛え上げたチームが戦う事。選手・関係者・観客全てが満足する単純にして唯一無二の正解、勝っても負けても相手を称えあう関係。

残念ながらこの手段は失われた。


5月6日の試合前から自チームが相手チームに敵わないとの判断した。

ここまでは戦力分析で自分たちが不利という認識に過ぎない。

しかし堂々と戦い、秋の大会に向けて選手の強化育成に努めず安易に相手選手を負傷させるという手段を選択した理由は何であろうか。

それは監督の過去の成功体験として過去に似た手段で勝ち上がってきたのではないか。

過去の試合において有力選手を負傷退場に追い込んだ事があったのではないだろうか。

あるいは学内2位という立場の監督が他者を精神的に追い詰められた者をつかいライバルを負傷させる(貶める)行為に慣れていたため安易にその手段に頼った。と考えるはおかしな事であろうか。



次の手段として相手側の不祥事を探す/起こす方法がある。

大学生の不祥事で思いつくものと言えば酒・異性・薬物であろうか。

偶にニュースで耳にするこの不祥事はどの世代にも付きものである。

自分の手を汚す前にこの手の不祥事が無いか調査し暴露すればいい。

無ければ不祥事を起こさせる事も可能だったかもしれない。

秋大会の2~3ヶ月前に酒と女性で問題を起こせば大会出場も見合わせになる。

酒を呑ませるのはOBやファンの差し入れを装うなり選手が寄った居酒屋で意気投合すればいい。

美人局的な何かを用意しても良いし酒が入った選手達に絡むエキストラを何名か用意してもいい。

(ぶちのめされるであろうエキストラには同情を禁じ得ないが)

手段はいくらでもある。

なお薬物については知識不足のため差し控える。



最期の手を汚す場合だが別に大怪我をさせる必要は全くない。

大会の1ヶ月前~数日前に何かしらの細工で足を挫く・捻挫させる程度の負傷があれば良い。階段から突き落として足を捻挫すれば十分である。

なにも衆人環視の中、自チームの選手に指示して手を汚させる必要など全く無かった。

最悪、物取りの犯行として足にナイフを刺して逃げた!など足のつかない人を雇えば十分である。ただし相手もアメフト選手、いわば仁王様を相手にするようなもので結果は保証できない。

通常の感覚では相手に怪我を負わせるなど二の足を踏むし逮捕された場合には全て(地位・家族・財産)を失う事も覚悟しなければならない。



さて、ここまで考察すると全てを失うくらいなら試合の勝敗など些細なことで厳しく指導・育成はするが試合は好きに楽しんで来い。程度には肩の力が抜けてしまいそうなものである。


ところが監督は自身の考えに固執し実力・実績ある選手をレギュラーから外し精神的に追い詰めさらには試合に出たければ相手選手を負傷させろとまで強制する。

あの監督には自分のテリトリー内で何をやっても許されていた実績があるのではないか?

学内、家庭、アメフト部様々な場所で無理を通して道理を引っ込めてきたのではないか?

と下衆の勘繰りを働かせる何かがある。

今後の報道・進展を待ちたい。


酔った勢いで書いた

多分後で後悔する



後、BLとか悲恋タグつけるか迷った

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― 新着の感想 ―
[良い点] アメフトについてよくわかりませんが、私も同意見です 試合中の接触による不幸な事故を「狙った」グレーゾーンの悪意ある指示 監督もコーチもそれを意図していたと思います しかし、選手を追い詰めす…
[一言] 被害者の方は、被害届を出したようですので、監督、コーチ、選手に何か刑が課せられるのでしょう。選手は、減刑にはなるでしょうが、しっかりと状態の証明をしなければなりません。 心情だけでは無いのが…
[一言] 最後の一文で台無し(良い意味で(笑)) 2次創作が流行ったらどうしよう。
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