ファーストインプレッション-First impression-
※この作品はフィクションです。地名は一部が実名になっておりますが、実在の人物や団体等とは一切関係ありません。一部でノンフィクションでは…と突っ込まれる要素もあるかもしれませんが、この作品におけるフィクション扱いでお願いします。
※コメントに関しては『ほんわかレス推奨』でお願いします。それ以外には実在の人物や団体の名前を出したり、小説とは無関係のコメント等はご遠慮ください。
※小説家になろうへ投稿するにあたって、各話にエキサイト翻訳の英文を追加しております。
西暦2013年12月…。
「遂に始まるか…世紀末の音楽ゲームが―」
公式ホームページにアップされた動画が、有名サイトにもアップされ、またたく間に10万再生を突破した。
その動画の内容を見た者は…。
『世紀末吹いた』
『これ、ガンシューティングゲームじゃないか』
『どうやったら、これが音楽ゲームになるんだ?』
『音楽ゲーム…なのか?』
『エイプリルフールとは考えにくいが、これが現実なのか?』
そんなコメントが続出していた。
そして、このゲームがリリースされたのは2014年。その時には、音楽業界は超有名アイドル2強による独占市場となっており、他のアーティストは次々と同人レーベルに移籍する等の展開となっていた。一歩間違えると、別の世界線でも実現する位の…。
『超有名アイドルが年商1000兆円では飽き足らず、遂には無限大数まで掲げる世界線が現れた』
『ここまで来ると、もはや暴走だな。2大アイドル勢力によるマネーゲームになった音楽業界に未来はない』
『ファンクラブの会員と言うよりは、彼らはCDを株券と例えて売買を繰り返すだけの投資家に過ぎない。彼らの存在が音楽業界を駄目にした』
『いっそのこと、音楽ゲームが【カードゲームあるある】の項目にある【カードゲームが地球の存亡を決める地位にある】を実現させてほしい』
『あるいは【玩具で世界征服】みたいに音楽ゲームで世界征服とか―』
『アニメじゃあるまいし…そんな事が現実に起こるわけがないだろ?』
『しかし、他の世界線ではパワードスーツを装備して音楽ゲームをプレイしたり、ステージで歌を披露するみたいな世界もあった。ひょっとすると…』
そんなネット上のやり取りが後に現実化するとは、この時には誰も予想していなかった。
『無限大数ではなく、正しくは無量大数じゃないのか。使用方法的には―』
さりげなく、掲示板の書き込みにツッコミを入れる書き込みもいくつか存在していた。
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それは、西暦2014年の2月頃に起こった…。公式ホームページの劇的な更新の他に、色々なサイトでもスターダストが話題になっていたからだ。
【スターダストオブファースト】
>概要
全く新しい形の音楽ゲーム。画面に登場する敵も攻撃してくるという部分を踏まえると、音楽ゲームと言うよりはガンシューティングに分類されるかもしれない。
ガンコンに当たるスターダスト・システムは銃に限らず、剣等の近接武装も存在する。プレイ方法としては銃でのプレイと変わらない。
(ただし、銃と違って射程が短いと言う部分に注意)
スターダスト・システムに関しては、アンテナショップで購入するかレンタルの2択になる。購入では5000円~、レンタルでは200円となっている。レンタルの場合はプレイ終了24時間以内にアンテナショップへ返却をしないと、延滞料金がプラスされる。
なお、システム連動型のスーツ等は特に設定されておらず、私服でも問題なくプレイ可能。ただし、プレイするに当たって動きやすい服装が求められている。
(スーツに関しては、前述のアンテナショップでも購入可能である)
>ルール
モードとしては3種類が存在する。種類によって、プレイ可能なフィールドが異なる。まずは、フィールドに関して説明する。
>フィールド
いわゆる、携帯電話で言う電波の受信状況を示す物と言えば分かりやすいだろうか。
・ショップ近辺(埼玉県内、東京都、千葉県、神奈川県)
アンテナショップの近くでプレイする事が限定される物。道路に自動車が多いと言う状態でも【スターダストが優先される】為に渋滞等は心配しなくても良い。
・アンテナエリア内(上記以外の関東エリア、関西、東北、中部)
ショップ近辺だけではなく、遠方のアンテナエリア内でもプレイ可能な物。スターダスト・システムのレンタルは、このアンテナエリア内までの持ち出しとなっている。その他はショップ近辺と同じ。
・スターダストGPS圏内(九州、沖縄、北海道、四国、アジア各国、ハワイ)
スターダスト用の特殊GPSがスターダストを認識可能なエリア内を指す。フィールドの広さが一番広い為、初心者等には向かない。
・GPS圏外(アジア、ハワイ以外の外国全般)
現状では、日本以外の外国が圏外に該当する。圏外へのスターダストの持ち出しは原則禁止されており、違反した場合には軽い物で罰金1000円、高い物では100万円となっている。
(外国への持ち出しを制限している要因としては、軍事兵器への転用が理由とされている。現在、アジア、ハワイまではスターダストがフォローされている)
>プレイ前の準備
1、手持ち用の端末か大型筐体(ショップ近辺、アンテナエリア内限定)に演奏する楽曲をエントリーする。
楽曲に関しては、スターダストオリジナルの作品がメインになっているが、同人楽曲や他の音楽ゲームの楽曲も使用可能となっている。ただし、中には演奏できない楽曲もあるのでホームページで確認すべし。
2、スターダスト専用のエネルギーバッテリーをスターダストに接続する。
エネルギーバッテリーは備え付けの太陽光充電器に装着されているので、それを取り付けるだけでOKです。場所によってはエネルギーバッテリーも自前で用意する場合がある為、ホームページで太陽光充電器の位置をチェックするのも手だと思います。
3、動きやすく、怪我をしない服装か?
スターダストでは特殊なスーツを使用しなくてもプレイ可能になっています。怪我が怖いという場合は、アンテナショップでスーツレンタルや購入も可能です。それに着替えるのも良いでしょう。
(着替えに関しては、着替え室がある場所で行いましょう。あるいは、家から特殊スーツでショップ入りする事も可能です)
4、体調は万全か?
ここが重要です。調子が悪い、風邪気味、実は骨折をしている等の状態ではスターダストをプレイする事は出来ません。端末の方で《プレイに適さない状態になっています》という注意分が出た場合は、プレイを中止するべきでしょう。
警告を無視した状態で怪我をした場合には保険の適用外となっております。万が一、警告が表示されなかったにもかかわらず怪我をした場合は保険が適用されます。
(保険料金に関しては、スターダストのレンタル料金や購入の代金に含まれております)
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―動画サイトの大百科には、こんな記述があった。他にも、細かいルールやシステムに関しても記載されていたが、これだけのゲームが実際に存在するのか…と思っていた。
「どうせ、ネタ記事だろう―」
身長180センチ、右目にはモノクルと言うメガネをしていた青年がパソコンで大百科を見ていた。彼の名は、剣咲エイジ(けんざき・えいじ)。
「音楽ゲームが日本の未来を決める? ロマンチックな話だな―」
エイジはスターダストというゲームが話題になっていると言う話を友人から聞いて、このページにたどり着いていた。この地点では、公式ホームページは確認していない。
「…?」
ブラウザをスライドしていくと、関連動画にスターダストの公式動画を含めていくつかの動画が表示されていた。エイジは、その中から公式動画をチェックする。
《進化した音楽ゲームは、未知の領域へ―》
最初のナレーションが流れ、その後にはアトラクション俳優によるデモプレイなのだが…。
『何だこれは!?』
『初期バージョンよりも進化している』
『これ、本当にリアルとアニメが混同しそうな予感がするな』
『オンラインゲームやソーシャルゲームも敵ではないな。唯一の敵は超有名アイドルか?』
去年に公開されたバージョンよりも強化された演出、更にはリアルで10対10以上も可能なマッチングシステム、更には多種多様なスーツやスターダストのデザイン…。全てが初期に公開されたPVを大きく上回っていたのである。動画に付いているコメントの数も、それを裏付ける証拠となっていた。
《その世界線を越えて、新たなる音楽ゲームのフロンティアへ》
そのキャッチコピーは間違いなく、何かに対してのメッセージに見えたと言うユーザーも多数存在した。それほどに、スターダストは一般常識と言う物に当てはまらないゲームだったのである。
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衝撃のニュースから2カ月が経過した4月、スターダストが好評稼働中と言う状況の中、ある一つの事件が起ころうとしていた。それを案じさせるような記事が個人のホームページに書かれていた。
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【スターダストが示す物】
音楽業界は2強アイドル時代に突入しようとしていた。多くのアーティストが同人レーベルでCDを出した方が良い…と考える位に音楽業界は崩壊していたと考える人間が多いと言う証拠だろう。
やがて、超有名アイドルのファンクラブが暴走をし始め、実際に街を襲撃するような事態にまで発展し、音楽業界その物に存在価値を見出すのが難しいという所まで到達しようとしていた。
その中で、とある人物が提唱するシステムで何とか音楽業界の完全崩壊を防ごうと政府に提案、超有名アイドルの暴走を止める為の最終防衛ラインとして完成した物、それがスターダストである。
スターダストのプレイヤーは予想以上に増え始め、遂には100万人に近い数字に達しようとしている。その一方で、スターダストを悪用した犯罪や事件等も出始めてきている。
彼らは、この現状をどう見ているのか。そして、これからの音楽業界はスターダスト主導となってしまうのか?
全てはスターダストをプレイしようと考えているユーザーに委ねられている。
(後略)
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「信じがたい物だな。まさか、アレが政府公認の物だったとは―」
数多く存在する音楽ゲーム。その中でも政府公認の作品と言うのは、聞いた事がない。おそらくは、これが最初で最後なのでは…と。
「音楽ゲームと言うよりは、大百科にあったガンシューティングゲームの方が合っているのかもしれない」
エイジは色々な情報サイトや公式ホームページでスターダストを調べていくにつれて、久々にプレイしたくなるようなゲームに巡り合えそうな予感がしていた。
「アンテナショップ―の前に、必要な物も調べないと」
エイジはアンテナショップへ向かおうと考えていたが、情報収集が不足しているといけない為か、インターネットで情報集めを再開していた。
「なるほど…」
インターネットを調べ、リアルタイムでスターダストを行っているプレイヤーが公式ホームページでも調べる事が出来る。専用の情報端末を使えば、フレンド登録したプレイヤーやライバル登録したプレイヤーのみというサーチ方法も可能になる。
「ここなら、自転車でも近いな」
場所は足立区、竹ノ塚近辺…。丁度、アンテナショップも近くにあると言うエリアだった。
「流石、初期からのユーザーは技術が違うと言うか…」
「稼働したのは今年の2月頃で、先行稼働等は特に告知されていなかったはず」
「それだけに、一番初期の有名プレイヤーは最近のネームドプレイヤーよりも技術レベルが違う気配もする―」
観客の話を聞いていると現在プレイしている人物は、稼働初期の頃にプレイしていたベテランと言う事らしい。ベテランと言っても、稼働して2カ月も経過していない。
「この動き、只者じゃない?」
エイジは彼が持っている銃を見て驚いていた。普通に素早い動きを披露してターゲットを撃破するのであれば、他の動画でもチェックしていた。しかし、彼が持っていた銃は…。
『スナイパーライフルだと!?』
『何故、狙い撃つタイプの銃でハンドガン等と同じ事が出来るのか…』
『さすが、初期のプレイヤー…考える事が違いすぎる』
ネット上で中継されている映像を見たネット住民は、彼が持っている銃がスナイパーライフルと知って衝撃を隠せないでいた。
『中にはバズーカを平然と振り回す人もいるが…』
『2メートルを超えるような長物を振り回していた人物の動画を知っているぞ』
『もはや、何でもありの世界だな』
中継映像内のコメントでも、スナイパーライフル以上の武器を使用しているプレイヤーの話題が絶えない。ルールブックではどうなっているかと言うと―。
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【武器の仕様について】
武器に関しては、刃や銃口に該当する部分にセンサーが搭載された物を使用する事が義務付けられている。レンタル武器に関しては、既に搭載済み。
・禁止行為
1、明らかに殺傷能力を有している系統の武器。重量は(内部の電子機器を含めて)20キロ以内に抑える事。それ以上は、鈍器に認定される可能性がある。
(大きさに関しては特に規定なし。超軽量型の素材がスターダストに採用されていると言う事もあるのかもしれない)
2、センサーを搭載していないスターダストの使用。
(センサー未搭載のレンタル武装は違法改造と同義とする)
―他にも色々なルールがズラリと書かれているのだが、センサーやGPS等のスターダストと認識できるシステムを外した物を使用出来ない事が前提となっている物ばかりだった。
「これだけのルールが決められているとは―」
エイジは、公式ホームページに書かれているルールの項目を見ながら中継動画を見ていた。ルールを確認していたのは、中継の方で明らかに大きさがおかしい気配のする武器が多く出ていたからだ。
「武器はショップでレンタルも可能ならば、特に急いで買う必要はないか」
スマートフォンで情報を検索していたエイジだったが、特に慌てる必要はないと判断して家に帰る事にした。
【衣装に関して】
アンテナショップでも専用スーツの購入は可能になっています。しかし、スーツがなければプレイ出来ないと言う仕様ではありません。スーツは雰囲気をプラスする物とお考えください。
自前のスーツでも可能ですが、以下の条件をクリアしてアンテナショップで承認を受ける必要があります。
1、動きやすい物
操縦型ロボットでも問題はありませんが、プレイヤー自身が動きやすい物が適任です。あくまでもスターダストシステムを使用出来るのは人間のみである事をご理解ください。
2、怪我をしない物
動きやすい衣装だとしても、破け易い素材等は事故の原因になるので適さない。西洋の甲冑のような重装備でも逆に動きにくく、思わぬ怪我をする場合がある。その辺りを考慮した物を準備する事が必要である。
3、露出度が適度に調整されている物
この辺りのガイドラインは各自で判断して下さい。上記にある怪我をしない物を踏まえた上で承認を受けた物であれば問題はありません。
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―スーツに関して考えていたエイジだったが、スターダストも慌てて買う必要がないと判断し、スーツも急いで準備する必要性はなくなった。
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「?」
帰り道の途中、ある道路でスターダストをしている数十人のプレイヤー達を見かけた。観客はなく、無観客試合か…と思って通り過ぎようと考えていた。
「あれは…」
通り過ぎようと思ったエイジは、何か不審な部分に気付いた。相手プレイヤーは全くプレイせず、一方のプレイヤーのみが次々とスコアを更新していたのである。モードが対戦になっていた所を見ると…。
「もしかして、あのプレイは―」
公式ホームページのルールによると…。
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【禁止事項】
以下の行為に関しては、資格はく奪等の罰則が適用される可能性があります。
1、スターダストを凶器として使用した行為
スターダストのリミッターを想定された目的以外で外す等の行為も該当します。
2、不正プレイ
対戦モードでの無気力試合、チーム談合等は発覚時に即時資格はく奪の罰則を適用します。
3、スターダストプレイヤー以外に危害を加える
1で記載された部分と重複しますが、一般市民に対して意図的に危害を加える事は警察沙汰になる可能性があります。
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―この3つだけに絞り込むと、無気力試合ではなくチーム談合に近いだろうか。仮に現場を目撃しても、こういった事実が発覚するのには証拠などを含めて時間がかかる。
「見つかった?」
別のプレイヤーが周囲を見回し、不審な人物がいないか確認をしている。そして、2人が別の方角へと向かった。どうやら、狙っているのは自分ではないようだ。
「こんな所にいたのか…」
リーダー格の人物が、自分の方を睨みつけているようにも見える。まさか、見つかったのか?
「まさか、別の人間にも見られていたのか―」
他のメンバーが自分の方へ向かってきた。必死に逃げようとしていたが、こちらが自転車で全力疾走をしているにもかかわらず、高速で追いかけてくる。最終的には、力尽きて彼らに捕まってしまった。
「この現場を見た以上、生かして返す訳にはいかない!」
プレイヤーの一人であり、このチームのリーダーが、ビームライフル型のスターダストをエイジに向ける。
「カシム様に刃向って生き残れたプレイヤーは…?」
別の人物がビームライフルをエイジに向けたリーダーに、何か耳打ちを始めた。何を話しているのかは、自分のいる距離からでは聞きとる事が出来ない。
「スターダストで参加者ではない一般市民に被害を加えると、ルール違反で資格はく奪も…」
更に別のメンバーがカシムに助言し、スターダストオブファーストで勝負と提案する。どうやら、自分がスターダストを持っていると勘違いしてビームライフルを向けていたらしい。
「見た所、スターダストも持っていないようにも見えるが…レンタルでも用意するか?」
他のメンバーからカシムと呼ばれた人物が提案をする。西洋の弓使いを思わせる衣装を着た人物、ファンタジーの世界観がスターダストに会うかどうかは話が別になるが…。
「その話、聞かせてもらったよ―」
突如として、カシムとエイジの目の前に現れた細身の人物、彼の手には黒のアタッシュケースがある。胸にあるバッヂは、スターダストのスタッフを意味する聖剣をモチーフとしたエムブレム。
「まずい、スタッフだ。このままでは、俺たちの資格がはく奪される」
別のメンバーは、一連のプレイがスタッフに見られたのでは…と彼の動きを警戒した。
「なるほど…そう言う事か」
身長185センチ、耳にはイヤーカフスと言うアクセサリー、赤い瞳と言う謎の男…。果たして、彼は本当にスタッフなのか?
「これを、君に―」
彼は黒のアタッシュケースをエイジの目の前で開ける。そして、ケースの中にあったのは1つのライトセイバーのような物だった。
「まさか、あれは試作型の―!?」
メンバーの一人が、雑誌で見た事のある試作型スターダストであると指摘した。あれを手にすれば、もしかすると…と言う思いがカシムサイドにあった。
「これがスターダスト…」
エイジは目の前にある物、それは自分がアンテナショップで購入を考えていたセイバー型だった。それを見たエイジは、ある種の感動とも言えるような感情を表に出していた。
「君達が勝った場合、今のプレイを見逃すと言ったら…どうする?」
スタッフの方は何故かカシムの方を向き、提案する。それは何と、先程の談合プレイを見逃すと言う物だった。
「もしも、向こうの方が勝ったら―」
カシムとしては談合プレイを見逃すと言う事よりも、自分達が負けた場合の事を気にしている様子である。
「それは聞かなくても分かるだろう―」
どうやら、負けた場合は談合プレイを本部へ報告する気でいるらしい。相手はスタッフではなく、スターダスト初心者であるエイジ…勝ち目はある。
「全くの初心者が相手でもつまらない。練習する時間位は与えてやってもいい―」
カシムは余裕の表情を浮かべる。全くの初心者に勝利したとしても、得られるポイントはごくわずかである。ランクが同じか自分より上の場合ならばポイントも大量に得られるのだが…。
「その言葉、後悔する事になるだろうな…」
何かの策があるのだろうか…彼は余裕の表情を浮かべる。
「あの、これをどうすれば…」
エイジはライトセイバーを持ったのは良いが、この後に何をすればよいのか困っている。
「そうだな、あの端末でカードを発行すると良いだろう。まずは、そこからだ」
彼が目を向けている先には、ジュースの自動販売機と同じ位の端末が置かれていた。あの端末でカードを購入できるらしい。エイジは、小銭を用意して300円をコイン口に投入する。
『ようこそ、スターダストの世界へ』
カードを購入後、ライトセイバーにあったカードを読みこませるタッチパネルにかざすと、女性声のシステムボイスが流れたのである。
これが、スターダストをめぐる戦いの始まりだった…。
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