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義兄に恋してたら、男になっちゃった!? こじ恋はじめます  作者: 桜 こころ
恋バナ♡恋の悩みは親友へ

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第65話 気づいてたよ、ずっと前から

「ね、次は唯の番!」


 急に話題を変えた蘭が、目を輝かせながら身を乗り出してきた。


「最近ちょっと元気なかったのって……咲夜さんのこと? それとも流斗さん?」


 すごく興味津々な顔。

 ――やっぱり、こういう話好きだよね。


 私は、あきれつつ苦笑いを返した。


 でも、優のことは……やっぱり話せない。

 心の奥にそっとしまい込み、もうひとつの悩みに目を向ける。


「うーん。どっちも、かな」


 天井を見上げながら、ぽつりと答えた。


 今まで、蘭に兄への想いをはっきり伝えたことはなかった。

 でも、なんとなく気づいている気がする。


 ……やっぱり、ちゃんと確かめておこうかな。


「ねえ、蘭ってさ……私の気持ち、気づいてるんだよね?」


 その問いに、彼女はあっけらかんと答えた。


「え? 唯が咲夜さんを好きってこと?

 で、その気持ちを忘れるために流斗さんと付き合ってるってこと?」


 悪びれもなく言う蘭に、思わず吹き出しそうになる。


 さすが、私の親友。

 全部お見通しだ。詳しく話したことなんてなかったのに。


 きっと、いつもそばにいるからわかっちゃうんだろうな。


 私があきれたように笑うと、蘭は嬉しそうに満面の笑みを浮かべた。


「唯のことなら何でもわかるよ。ずっと見てるもん。

 咲夜さんのことで苦しんでるのも知ってたし、だから流斗さんとのことも何も言わなかった。

 それが唯の選んだ道なら、応援しようって決めてたんだ」


 話しながら、蘭の表情はだんだん真剣なものへと変わっていく。


「唯はさ……人の気持ちをもてあそぶような子じゃない。

 それは、私が一番よくわかってる。

 優しいからこそ、今もきっと苦しいんだよね」


 潤んだ瞳で見つめてくる蘭。

 まるで心の奥の痛みを一緒に抱えてくれているみたいで――


 あたたかな想いが伝わってきて、胸が熱くなる。


「蘭だって、すごく優しいじゃん……」


 声が震え、涙がじわりとにじむ。


 蘭は少し照れくさそうに微笑み、続けた。


「恋なんて、うまくいく方が珍しいんだよ?

 だから、誰かを傷つけたとしても、そんなに自分を責めなくていいと思う。

 流斗さんだって、唯が自分を見てくれたってだけで、きっと嬉しいはず。

 好きな人に想ってもらえるって、本当に奇跡なんだから」


 どこか寂しげに目を細める――

 もしかして、今の言葉、優のことを想って……?


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