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義兄に恋してたら、男になっちゃった!? こじ恋はじめます  作者: 桜 こころ
恋バナ♡恋の悩みは親友へ

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第63話 止まらない恋バナ大会

「おっまたせー!」


 勢いよく扉を開けて、蘭が元気に登場した。


 手にはお盆。

 その上には、オレンジジュースの入ったグラスが二つ並んでいる。


 蘭は足で器用に扉を閉めると、お盆ごとローテーブルに置いた。


「お! それ読んでるの? いいよね、それ」


 私が暇つぶしに読んでいた少女漫画を指さして、蘭が嬉しそうに笑う。


 向かいにどかっと腰を下ろしたかと思えば、グラスを手に取って一気に飲み干した。


「ぷはぁー、うまい!」


 その豪快な飲みっぷりに、呆れる。


 ほんと、なんなのそのおっさんみたいなリアクション。

 ……まあ、言わないけど。


 見た目は女優並みに綺麗なのに、中身はびっくりするほど男前。

 でも恋愛の話になると、乙女度マックスになるから面白い。


「で! 唯、何か悩んでる? この蘭様に話してごらん。聞いてあげる!」


 蘭がぐっと顔を近づけてくる。


 至近距離すぎて、思わずのけぞった。

 近い、近いってば!


 ――でも、やっぱり心配してくれてるんだ。


 私が沈んでいたから、誘ってくれたんだろうな。

 優しいな、蘭って。


 ……なんて思ったのも束の間。


「でもその前に、ちょーっと私の話、聞いてくれる? 優くんのこと!」


 がくーっ。


 なーんだ、やっぱりそれが本命か。

 まあ、蘭らしいけど。


 ふっと微笑んで、彼女に向き直る。


「いいよ。夜は長いし。まずは蘭からどうぞ」


 こうなったら、とことん付き合おう。


「わーい! えーとねぇ……」


 彼女は嬉しそうに笑うと、勢いこんで話し出した。


 こうして、私たちの長い恋バナ大会がスタートした。



「あー! 私の王子様……また会いたい……」


 蘭がマシンガントークを繰り広げた末、最後にうっとりとつぶやいた。


 すでに一時間近く、ずっと優の話だった。

 彼がどれだけ魅力的で、どれだけ素敵で、どれだけ自分の心を掴んだか――延々と熱弁される。


 以前はお兄ちゃんや流斗さんに夢中だったはずなのに、今ではすっかり“優くん命”。


 一目見た瞬間、ハートを撃ち抜かれたらしい。


「話しかけたいんだけど、緊張しちゃって全然話せなくて……。

 でも、つい目で追っちゃうのよね」


 そう言う蘭に、私は納得した。


 そういえば、いつも視線を感じてたけど、あまり話しかけてこなかったな……。

 これが理由か。


「優くんってさ、ドストライクなのよ。

 あの儚げな感じとか、可愛いとことか。乙女心をくすぐるのよね〜。

 咲夜さんや流斗さんも素敵だけど……やっぱり、優くんだわ」


 蘭はどこか遠くを見つめながら、恋に落ちた乙女の顔をしている。


「ふーん、そうなんだ」


「そうなんだ、じゃないってば! 唯って優くんの従姉なんでしょ。なんか情報ないの?

 好きな食べ物とか、好みのタイプとかさ!」


 身を乗り出して、鼻息荒く詰め寄ってくる蘭。


 その勢いに押され、私は息を呑んだ。


 す……すごいな。

 こんなに優のことを想ってくれてたなんて。


 うーむ、罪悪感……。


 “それ、私なんだよ”って言いたい。

 でも、言えない。


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