表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
義兄に恋してたら、男になっちゃった!? こじ恋はじめます  作者: 桜 こころ
どきどき三角関係

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

35/152

第34話 こっそり恋してます

 私は蘭を席に座らせ、自分もその後ろの席に腰を下ろした。

 何を隠そう、私たちの席は前後なのだ。


 蘭が前、私が後ろ。


 さっそく振り向いてきた蘭が、興奮した様子で声を弾ませる。


「ねえ、お兄さん素敵だった〜。いいなあ、唯は。毎日あの咲夜さんを拝めるなんてさ」


 斜め上を見つめ、手を組み祈るような格好でうっとりする蘭。

 その姿に苦笑しつつ、愛想笑いを返した。


「まあ……うん」


「あれ? なんか元気ない?」


 さすが親友。

 微妙な変化をすぐに察知する。


「そうだね、ちょっといろいろあって疲れちゃった」


 溜息まじりに答えた。


「えっ、なにそれ! 聞かせなさいよ」


 蘭が興味津々な様子でぐいっと身を乗り出してくる。

 これはもう、聞き出す気満々だな。


 私は観念して、昨日から今日にかけての出来事を語り始めた。



 話を進めるほどに、蘭の瞳がキラキラと輝きを増していく。


「えっ! ってことは、唯って今、流斗さんと付き合ってるってこと?」


「しっ! 大きな声で言わないでよ」


 私は慌てて口に指を立てる。


「流斗さんファンに聞かれたら大変なことになるんだから……」


 そう、流斗さんは兄に匹敵するほどの人気者で、校内には彼の“親衛隊”と呼ばれる女子グループまで存在していた。


 以前、私は親衛隊らしき女子たちに呼び止められ、忠告を受けたことがある。

 流斗さんの隣にいることが多かったせいで、ふたりの仲を疑われてしまったのだ。

 兄と一緒にいるとき、彼のそばにいることが多かっただけなのに――。


 あのとき浴びた、強そうな女子たちの視線――あれはもう、トラウマ級だった。


 ちなみにあの頃、流斗さんとはまだそういう関係じゃなかった。

 だから、「兄の親友だから仲が良いだけ」って必死で説明して、どうにか納得してもらった。


 しかし、今回はお試しとはいえ、本当に付き合っている。


 親衛隊がこの事実を知ったら、どんな目に遭うか……考えるだけでぞっとする。


 だからこそ、お試し期間中はひっそりと。

 なるべく目立たないようにしておきたいのだ。


 まあ、正式に付き合うようになったら、覚悟しないといけないかもだけど。

 って、何考えてるの? そうなるかなんてわからないんだから!


 ……でも。

 改めて考えると、ちょっと軽率だったのかもしれない。

 私はふうっとため息をついて、視線を落とした。


「ちょっと、早まっちゃったかな」


 あまり深く考えずに流れでOKしてしまったけど、これってとんでもない選択だったんじゃ。


 悩んでいると、蘭が明るい声で励ましてくれた。


「いいじゃない。流斗さんから言ってきたんでしょ?

 それを知れば、みんな引くって。

 もしものときは私も一緒にいてあげる!」


 蘭の頼もしさに、思わず笑みがこぼれた。


 ……うん、なんとかなるかもしれない。

 蘭がそばにいてくれるなら。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ