表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
義兄に恋してたら、男になっちゃった!? こじ恋はじめます  作者: 桜 こころ
男の子⁉波乱の逆転生活

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/152

第16話 恋と謎が絡み合う午後

「なるほどねえ」


 ぽかぽかと暖かな日差しが降り注ぐ中、流斗さんはタコさんウインナーを口に頬張りながら、うんうんと頷いている。


 あのタコさんは、流斗さんの手作りなのだろうか。

 もしそうなら、意外な可愛い一面を発見してしまったみたいで、なんだか嬉しい。


 流斗さんって、そういう素をなかなか見せない人だから。

 掴みどころがないというか……。


 私もお弁当を広げるけれど、あまり喉を通っていかなかった。


 やっぱり、そんなにすぐ気持ちを切り替えられるほど、私は能天気じゃない。

 誰かさんとは違って――。


 ちらりと兄に視線を向ける。

 兄はガツガツとお弁当を平らげ、もうすぐ完食しそうな勢いだった。


 けれど、その目だけは流斗さんをじっと睨んでいる。


 食べるか睨むか、どっちかにすればいいのに。


 この場所をあっさり当てられたことが、かなりショックだったらしい。

 自分の考えを読まれたのが気に食わない、と。


 正直、私にはその気持ちがよくわからなかった。

 兄が何をそんなにムキになっているのか、やっぱり謎だ。


 でも、それ以上に驚いたのは、流斗さんに私の正体がバレていたこと。

 いつ、どこで気づかれたのかはわからない。けれど――


 私は思い切って、変身のことを全部打ち明けた。

 流斗さんなら、信じてくれる気がしたから。


 案の定、彼は真剣な表情で、ひと言も遮らずに最後まで話を聞いてくれた。



 しばらく沈黙が続いたあと、流斗さんはふと顔を上げた。


「僕の見解だけど……その前日に食べたクレープが怪しいと思う。何か変な感じしなかった?」


 流斗さんの問いに、私はハッとする。

 ――そういえば。


 おまけで貰ったイチゴ。

 あれを飲み込んだ瞬間、電流が走ったような感覚があった。


「何か、思い当たることあるの?」


 考え込む私に、流斗さんが訝しげに尋ねる。


「あ、はい。……イチゴを飲み込んだとき、電流が走ったような感覚があって。

 でも一瞬だったし、そのあと何もなかったから気にしなかったんです。

 もしかして、あれが原因……?」


「おまえ、そんなことがあったのか? なんで早く言わないんだよ」


 兄が不満そうに顔を寄せてくる。

 端正な顔が目前に迫り、鼻が触れそうな距離。


「もう、お兄ちゃん! 近いってば!」


 慌てて押し返すと、兄はそっぽを向きながら口を尖らせた。


「なんだよ、今さら。別にいいだろ」


 ん? 顔が少し赤いような……。

 しかも目が泳いでる? 気のせい?


 私が横目で兄を確かめていると――


「それだよ。そのイチゴに何か仕込まれてたのかもしれない。クレープ屋が怪しいね」


 流斗さんが名探偵ばりに鋭く言い切った。


 でも、確かにそうかも。

 普通に考えて思い当たるのは、あれくらいしかない。


 ――っていうか、私あのとき言ったよね? ビリってしたって。

 ……うん、確かに言った!


 でも二人とも、全然取り合ってくれなかったじゃん。


 私はひとり悶々としながら腹を立てていた。


 すると兄が、自分の手柄みたいに意気揚々と告げる。


「よし、今度また公園に行ってみようぜ。あのクレープ屋に会えるかも」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ