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義兄に恋してたら、男になっちゃった!? こじ恋はじめます  作者: 桜 こころ
仲直り大作戦

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第118話 まさかの両親プロデュース!?

 蘭のおかげで元気を取り戻した私は、その勢いのままに兄と向き合おうとした。


 けれど、うまくいかなかった。

 何度話しかけようとしても、そのたびに肩透かしを食らってしまう。


 ようやく声をかけられても、兄は目を合わせてくれないし、そっけない返事で会話が終わってしまうのだ。


 それでも私は、あきらめずに何度も声をかけ続けた。

 本音を言えば――もう、心が折れそうだった。


 お兄ちゃんだって、きっと意地になってるだけなんだ。

 引くに引けなくなっているっていうか。


 それに……ずっと心配だった。

 お兄ちゃんは優しいから、きっと自分を責めて苦しんでいる。


 あ〜、いったいどうすればいいの。


 私の苦悩とは裏腹に、報われない日は容赦なく過ぎていった。


 ***


 そんな日々が続いていたある朝、ついに両親が行動を起こした。


 日曜日。

 リビングでくつろいでいると、母が甘えるような声で呼びかけた。


「唯ちゃん、咲夜〜。せっかくのお休みなんだし、どこかお出かけでもしましょうよ」


 その声に顔を上げると、母は「うふふ」と笑いながら、少女のように無邪気な笑みを浮かべていた。

 母らしい可愛い洋服に身を包み、すっかりお出かけモードだ。


「そうだな、みんなで出かけよう。さあ、二人も準備して」


 父ものりのりで、ウインクなんてしてくる。

 どこかうきうきした様子の両親が、私と兄に目配せしてきた。


 そのまま背中を押されるように、私たちは町へ繰り出すことになった。


 きっと両親も、私たちの様子がぎこちないことに気づいているんだと思う。

 心配して、仲を取り持とうと何やら画策しているのかもしれない。


 ほんと、うちの家族はみんな優しいよね――と、あきれながらも。


 その優しい計らいに、私は素直に甘えることにした。



 連れてこられたのは、近所の大きなショッピングモール。

 休日ということもあって、館内は人でごった返していた。


 通路にはさまざまなお店が並び、あちこちから店員さんの元気な声が聞こえてくる。

 フードコートを横切ると、ふわっと甘い匂いが鼻をかすめた。

 通りすぎる人たちはみんな笑顔で、どこか楽しそうだ。


 その空気に触れているうちに、こちらまで少しうきうきしてくる。

 ――来てよかったかも。


「ね、どこから見る?」


 母が乙女のように目を輝かせながら、きょろきょろと辺りを見回す。


「すみれさんの好きなところでいいよ」


「え? じゃあ、あの洋服屋さんがいい」


 母が指さしたのは、少し離れたところにある可愛らしいお店だった。


「いいね、行こうか」


 父が頷いて、にこやかに応じる。


 そのまま話は進み――


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