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トモダチ





「呑んでるー?」


すでに酔っ払っている佐々木さんが声を掛けてきた。今日は新入生歓迎会があり、スタッフ全員と飲み会をしにしていた。


「佐々木さんは、飲み過ぎです…」

「いいじゃん、たまには…」


そんなことを言いつつ、わりと佐々木さんは酔うのが早い気がする。赤くなった頬と、若干呂律が回っていない。


「ずっと聞きたかったこと聞いていい?」

「……なんですか?」


今の酔っている状態から、良い質問がくるとは到底思えないが聞かれたからには答えなければいけない。


「おかぴーとどういう関係?」

「……な」


あのUFOキャッチャー以来も、普通におかぴーとは話しているつもりだが、周りにはそう見えていないらしい。

しどろもどろになった私を、より一層面白おかしく佐々木さんは眺めている。


「ねー、どうなの?おかぴー」


私の左隣に座っているおかぴーに佐々木さんは問い掛けた。


「えー、普通に友達だよー?」

「………」


私は衝撃過ぎて固まった。トモダチだと思っていたのか。友達に急にサプライズでUFOキャッチャーで取ったぬいぐるみとか渡すの?頭とか撫でるの?遊びに行くって言ったら誰と行くの?って毎回聞くの?私の中の辞書にはトモダチの領域じゃない。


「………あー…」


佐々木さんは″しまった″という表情をしながらも「そっか、そっかぁ」と頷いていた。

ゆっくりとおかぴーと私から距離を取り、他のスタッフとの談笑を始めた。


「……ふーん、トモダチ」

「え、なに?なんで怒ってんの?」

「……別に」


そう、別に。何か始まってるわけでも無い。そうなる前に気付けてよかった。彼は、友達。

手元にあったカシスオレンジを一気飲みした。




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