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001.序章
生きることとは、思い出と思いやり。
それが、わたしの結論。
人から見て些細なことだとしても、自分にとって大切なものは守りたい。
誰かに決められたことではなく、自分の意思で選択したものは貫きたい。
それが何度も失敗したとしても。
わたしはずっと、自分が生きていることの意味を探していた。
それは自分で自分の境遇に納得したかったのか、それとも誰かに認めてもらいたかったのか。
心を通わせることができる人と、共通の記憶を持つこと。
それはただの記憶じゃない。
その人との絆であり、共に過ごした歴史。
思い出が美しいのは、相手と心が通いあうからだろうか。




