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テーマなし詩集

願いは

作者: 歌川 詩季

 願い、望み、祈り。

 好きなことばです。

 向こう岸のない河を(にら)

 届かない石ころでも投げるんだ

 叶わないの もしも恨むなら

 流れてく星はいつか涸れるから


 一秒ごとに 過去へと変わるけど

 一秒ごとに 未来を手にしていくよ



 うしろめたくもない欲望でも

 君にはまだうちあけられずにきた

 望むものだけを手にしてたら

 右手はあふれ左手は空虚(から)のまま


 一秒ごとに 積み木が崩れて

 一秒ごとに 瓦礫を積み重ねても


 願いは

 夜空を駆ける翼と 夜風になびく羽衣(はごろも)

 夜道を照らす光で 夜更よふけをこえる小舟さ


 願いは——



 投げかけた匙を握りなおし

 からっぽの瓶の底を掬うんだ

 そばにいる笑顔だけじゃなくて

 離れてく泣き顔も全部だって


 一秒ごとに 時は奪うけど

 一秒ごとに 想いは強くなれるよ


 願いは

 夜汽車に乗せた白猫 夜長に(とも)す炎で

 夜霧を()いた細指 夜明けを(つか)(てのひら)


 願いは——

「信じる」のは苦手ですけどね(苦笑)



挿絵(By みてみん)

制作:ひだまりのねこ先生

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制作:冬野ほたる先生

挿絵(By みてみん) 制作:あき伽耶先生
― 新着の感想 ―
[良い点]  儚く消えるもの。それでも残るもの。  選べそうで選べない、でもそれを選びたいと思うから。  紡がれたお言葉に、願うこととはどんなことなのかなぁと考えつつ。  望む通りのものでなくても…
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