Ep4.再び狩りへ
今回は短いです。
日が昇り、暮れる。
それが自然の摂理であり世界の常識でもある。
明けない夜は無く、暮れない昼など無いのだ。
少なくとも、この大地では……
そして今日も日が昇ってゆく。
私達の朝は馬の給餌から始まる。朝食はその次に食べる。
食事は17人全員が1か所に集まって食べ、朝食と夕食合わせて2回食べる。
バラレイの大いなる川の周辺に住むケレル人達は一日3回食べるらしい、川を使い各地の人と取引をするので食料が豊富なのだそう。
朝食は最後に残っていたパンを食べた。
固くなっていたので、スープに浸してふやかして食べる。
ちなみに食料は、ある一つのテントから食事の際配られる配給制となっていて、17人の内の誰かが獲ったり物々交換で手に入れた食料は全て一旦そのテントに入ることになっている。
まぁ皆隠れて自宅に溜め込んでいるのだが。
食べ終わった後、歩いてテント周辺の草むらに生える野草を探す。
今テントを張っている場所の周辺にはハーブが多く生えている。
そうやって野草を探し、摘んでいるとリードに会った。
リードも野草を探しているらしい。
「おはようリード」
「よお!ケイ」
挨拶を交わしたあと、世間話がはじまった。
「最近西のシキ族が移動を始めたらしいぞ、なんでもヤギに食わせる草が南から飛んできたイナゴに全部食われたかららしい」
「イナゴが全部食べ尽くせるのか?」
「あぁ、群れになって飛んでくるらしい。ちなみにイナゴは西の果てから来た冒険者曰く悪魔の使いらしいぞ。でも南から来た冒険者は捕まえてバリバリ食ってたな」
「よく食べられるものだ」
「同感だ」
イナゴを食べて美味しいのだろうか?
私は絶対に食べたくない。
そうやって世間話をしているとリードが私に聞いてきた
「ところで今日は狩りに行くのか?」
「いや、今日は休むよ、明日行くつもりさ。捕まえるために罠を仕掛けるのを手伝ってもらいたい。よかったら来てくれないか?」
「いいぞ!行こうじゃないか」
そういう流れで明日の狩りにリードが付いてきてくれることとなった、ありがとう。