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毒虫

 愉しいことだけを考えたいんだが、なかなかそうはいかない。このところ寝汗が多くて、それでも以前ほどではないんだが、まあ肩凝りが原因だと。むしろ肩凝りが最近激しい原因が何か。寄る年波で筋力が落ちているからと言うのが一番考えられる。ひところスマートフォンを左手でずっと持ってたのが明らかに左肩が痛いほどだったけれど、このところは気を付けてる。それでも肩凝りが収まらないので、夜中に寝汗をかいて炎症を抑えているのかな。昼間に肩凝りを感じることはあまりなくなった。

 汗をかいたティーシャツは早く洗濯しないと黴てしまう。毎朝洗濯機を回している。洗濯機を回すのが嫌だったころがあった。五年くらい前の話だ。泳げ鯛焼くんの替え歌を唄ったりした。それが最近は洗濯機を回すのがストレス解消になっている。食器の洗い物をするのは以前から好きだ。もう毎日洗濯機と洗い物だけでいいのかな。いやそうはいかない。出かけたいという欲求はずっとある。映画に行かない理由は、トイレが近いから。それでも数回は行く。短めのやつを。長いのはヴィデオ頼り。ライヴは配信。図書館は予約のみ。新しい生活様式か。もともとインドアな私。

 燕が帰ってきている。また一年が経ったんだな。

 アルバイト、やっぱり辞めることにした。言葉が通じない。私はやはり生きていくのが困難だ。

 夢の中で、私は高校時代の親友と並んで歩いている。実生活では十年以上メールでのやり取りしかない。それでも私にとって唯一の親友である。遊び友達なんかは一人もいない。中学時代の親友は、交通事故で死んでしまった。それももう数十年前のことだ。

 私たちは久しぶりとか言っているが、それは数日前のことのようだった。夏休みの初めごろに会い、今は夏休みの終り頃なのだった。その間に、親友はあちこちに行っていたらしい、日に焼けてもいる。白い壁の事務所のようなカフェのようなところで休憩していると、待ち合わせの相手が二人入ってきた。ここは待ち合わせ場所ではないし、時間はまだ先だったのに。なんだか新しくできてたから入ってきたのだという。かれらは高校時代の後輩だ。もちろん、卒業以来殆ど会っていないが、夢の中ではずっとつるんでいる雰囲気だ。夢の中でさえ久しぶりだと思うのだが。それから私たちは何か復讐をして、そして来週のことを話しする。大学の、サークル室がある二階の上の三階に、泊まれるのかどうか。見回りはあるのだろうが、押し入れに入っていれば大丈夫なのではないか。なんとか会の人たちは何度も泊まったって言ってたよ。

 また別の夢の中で、私は連れと旅行をしている。東南アジアのどこかのようだが、どこだか分らない。この連れとは五年以上音信不通だ。川べりの露店の食堂のようなところに入って、何か食べ物はないかと聞く。店の人が、ライスとスープとあと、太刀魚のような魚を見せて、これを料理するかときく。あと、パンはお替り自由。ライスはいらないと言って、スープと魚を頼んだ。パンは、頼んでいないのに自動的についてきた。

 食べるシーンはなく、食べた後と言うていで、道を歩いていく。家は殆どなく、屋根のすぐ向こうに高さが数十メートルはあろうかと言う森が見えている。そして反対側は川で、小さな船が行き来している。さっき箱舟の写真を撮らなかったかと連れに言われて、スマートフォンのアルバムを見ていくが、なかなか見つからない。箱を積んだ船だと思うんだが。横を通った船の中に、籠を貝殻のように折り曲げたのがあって、中に毒虫がいた。

 ブティックのような店があり、ウィンドウにNANIWADOと書いてあったのを連れが見つけて中に入る。私はいつの間にか車いすぐらいの大きさのカートを押して、ドアぎりぎりに入っていく。一角に確かに何となく見覚えのあるブランドの商品が並んでいる。ああ、あのスリッパはうちにあった。いくつかのブランドの商品が展示されている。私はそれらを見て回り、欲しいものがあったら買おうかと思うが、連れがすぐに買い物を終えて外に出ることになる。連れが勝ったのはシャツか何かで、手に持っていたので、背中に担いだリュックに入れてやる。

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