51話 マジパネェ天使様
俺は1人、女子寮の2階に来ている。
209号室に住む、俺の弟子オーネこと、オネーちゃんに服を届ける為だ。
イチゴも会いたがっていたが、ミミーやメイド達と遊ぶという事で、連れてこなかった。
まぁ、今日を逃したらもう会えない、、という訳でもないし、同じ寮に住んでいれば、そのうち顔を合わせる事もあるだろう。
「え〜っと、209、、209、、あっ!あそこだな。」
俺は、他の部屋とは明らかに様子が違う部屋を見つけ、そこが209号室だと確信した。
何故かって?
そりゃ〜、部屋のドアが粉々になってたり、廊下に血飛沫が飛び散ったりしてれば、何が起きたのかくらい容易に想像が出来る。
恐らく、力加減を知らないオネーちゃんが、ドアをぶっ壊したり、ルームメイトを破裂させちゃったりしたのだろう、、。
「お〜い。お邪魔するよ〜?」
魔力感知で様子を見ると、寝室にオネーちゃんの魔力を見つけたので、部屋の入口から呼びかけてみた。
しかし返事がなかったので、勝手にお邪魔する事にする。
まぁ、オネーちゃん以外の反応は無かったので、どうやら2〜3人破裂させてしまって、ふて寝しているようだな。
寝室の入口からベッドの方を見ると、オネーちゃんは頭から布団を被っていた。
「お〜い、オネーちゃ〜ん?」
「、、、。」
「起きてるんでしょ〜?」
「、、リュウさん。私、どうなっちゃうんでしょう。」
「う〜ん。何があったのか分からないけど、オネーちゃんはどうなりたいのかな?」
「、、もとの体に戻りたいです。それと、ワール先生を復活させたリュウさんなら、私が、その、、やってしまった2人も復活させられますよね?」
「そうだね。オネーちゃんが今回やってしまった事は、全部俺の責任だから、ちゃんと元通りにするよ。ごめんね。」
ガバッ
「リュウさーんっ!!怖かったです〜っ!!」
オネーちゃんは布団から勢いよく出てきて、力強く俺を抱きしめ、うわーんっと大声で泣き叫ぶ。
俺はそんなオネーちゃんの背中を、トントントンと優しく叩き、、
「オ、オネー、、ちゃん。ギブっ、マジ!死ぬっ、、。」
「あっ!!ごめんなさいっ!!」
無敵超人に力強く抱きしめられると、今の俺でも肋骨数本・両腕骨折するんだな、、。
しかも、攻撃じゃないから絶対防御壁も発動しないという、、。
後10秒続いてたら、本気でヤバかったね、、。
俺は自分にリセット魔法をかけた。
「さて、オネーちゃん。元の体に戻ったら、その後はどうしたい?俺の弟子を辞めて、元の学生生活を送りたい?それとも、明日からも弟子を続けたい?」
「えっと、、今の力のまま、元の体に戻りたいというのは無理ですか?」
「ん〜、、俺の弟子を続けるんなら、それも可能だよ。でも、元の生活に戻るなら、俺の弟子になった記憶は消そうと思うから、力がそのままだとまた殺しちゃう事になるから、力も元に戻さないとね。」
「あの、、私はリュウさんの弟子を、辞めるつもりなんてありません。リュウさんと二刀流の練習をしてて、凄く楽しかった。リュウさんの動きを見て、凄い人なんだなって思った。いつか追いつきたいなって。」
「た、多分、今の能力なら、俺より強いかも。」
「いえ!!リュウさんが本気になったら、今の私でも一瞬で破裂しちゃいますよっ!!」
「ま、まぁ、そういう事にしておこうか。でも、力を残して元の体に戻りたいのはどうして?」
「、、リュウさん。それ、本当に分からないで聞いてますか?」
「ごめんなさい。元に戻します、、。」
「あっ、ちょっと待ってください。」
「ん?」
「ちなみになんですけど、、。」
「うん。」
「えっと、、もしかして、リュウさんみたいに、可愛くしてもらったり、、出来ますか?」
「まぁ、出来ますよ?」
「じゃあ、それでお願いします。」
「ん〜。まぁ今回は俺に責任があるし、オネーちゃんに辛い思いもさせちゃったからね。、、よし!分かったよっ♪」
「ありがとうございますっ♡オッパイはCカップで!!」
「り、了解〜、、。」
長引かせると、追加注文が増えていきそうだと思い、早々にイメージを開始した。
俺みたいにって事は、イチゴの時と同じ感じで進めれば良いだろう。
俺の姿を基準にする方が、イメージもしやすいしなっ!!
まずは髪から、、
オネーちゃんは赤髪だから、髪の根元が赤で毛先に向けて白金にグラデーションする感じで、腰までのロングヘア!
顔に移るぞ!
パッチリ二重で、オネーちゃんの大きくてくりっとした瞳に、長いまつ毛がクルッとカールしてるっ♪
高すぎず綺麗なお鼻で、小さめの口にプルルンッとした唇が、破壊力抜群の可愛さっ♡
スッとした輪郭が全体のバランスをまとめ、可愛さを格段にアップさせている!!
ツルッツルで透き通る雪のような白い肌に、超絶美乳Cカップの桜色ボタンがまた美しい♡
細いウエストにプルンっとした小さいお尻で、痩せ型だが完璧なボディーライン!!
断言しよう!!マジ天使様っ♡
身長は元の120cmだが、身体能力・保有魔力量は今の力を引き継ぐとする。
俺は意識を集中させ、魔力を練り上げる!
さぁ、お待ちかねのあの時間でございます。
そう、、It's詠唱ターイムッ♪
「え〜、、今回はどうしようかな。あっ、あれが良いか!、、美と愛の女神・ヴィーナス様、オネーちゃんを超マジ可愛く!勝利の女神・ヴィクトリア様、オネーちゃんに力を!、、魔法名は〜、え〜っと、、サイカワ・ゲキツヨ・オネーチャンッ!!!」
魔法名に合わせてオネーちゃんに魔力を解き放った。
するとオネーちゃんの体は光に包まれ、、(以下略、、
オネーちゃんは俺のイメージ通り、マジパネェ可愛い女の子になった。
まぁ、若干、、ツッコミたい部分はあるのだが、その部分以外はマジパネェ可愛さっ♡
「ど、どうですか?」
「うんっ♡最高に可愛いよっ♡」
「やったぁ♡、、リュウさん。なんか、背中に付いてる感覚があるんですが?」
「そ、、そうだね。美しい純白の羽根の翼が付いてるね。」
「えっと、、ん〜〜っ!!」
ファサ、、
「おっ!!少し動いたっ!!」
「なっ、なかなか難しいですね!!う〜〜っ!!!」
ファサッファサッ
「はぁはぁっ、、え〜〜〜いっ!!!!」
ファサッファサッファサッ!
フワッ、、
ファサッファサッファサッ、、
「おおーーっ!!オネーちゃんっ!!飛んでるよ〜っ♡マジで天使様みたいだよっ!!!」
「ま、まだ気を抜くと落ちちゃいますがっ!!慣れれば大丈夫そうですっ!!!、、天使様みたいってどういう意味ですか?」
「え?い、いや。だってさ?その翼に、天使の輪っかがあるから、、ね?」
「ええっ!!?」
ドスンッ!
オネーちゃんは頭上を手で探り、天使の輪っかに触れた瞬間に、翼を動かすのを忘れてベッドの上に落っこちた。
「、、リ、リュウさん。鏡を。」
「か、かしこまりました。」
俺は洗面所の鏡を持ってきて、天使なオネーちゃんに渡した。
「わぁっ♡リュウさんに似て本当に可愛すぎます〜っ♡」
「で、でしょっ!?」
「はいっ♡、、2ヶ所ばかりおかしな部分がございますが。」
「い、、いやいや!その可愛さで、翼と天使の輪があったら、世界中の人々から敬われるよっ!!しかも、俺と同じくらい強いときたら、もう無敵!!」チラッ
「そ、、そうですかね?」
も、もうひと声かな?
「そうだよっ!!いや〜っ、俺が男だったら、求婚してたんだけどなぁっ♡」チラッ
「え、えへへっ♡分かりましたっ♡リュウさんがそこまで言うなら、私も覚悟を決めて、リュウさんの新妻天使になりますっ♡」
「そっかぁ!分かってくれて良かっ、、ん〜っ!?」
ムチューーッペロペロペロペロッ♡
「うふふっ♡リュウさんっ、幸せにしてくださいねっ♡」
「あ、、え、う、、うん。」
突然の出来事に思考停止してしまった俺だが、今の状況を整理すると、どうやらオネーちゃんと結婚して、オネーちゃんの翼に包まれている。
ふむ。羽毛布団より心地良いっ♡マジ天使様っ♡
、、じゃなくて!!
「オネーちゃん?ナポリタン王国では、満16才になるまで結婚出来ないんだよ?」
「あっ!!そういえば、そんな法律もありましたね。う〜〜ん、、。じゃあ、16才になるまでは、彼女でいますねっ♡」
と、天使の笑顔を向けられる。
この笑顔に逆らえる者など、存在するのだろうか、、。
俺は無理だった。
「わ、分かったよ。じゃあ、言わせてもらうね?」
「は、はい、、。」ドキドキッ
「俺、リュウ・ナポリタンと、結婚を前提に付き合ってほしい。」
「はっ、はいっ♡」
「ふふっ、良かったっ♡でも、どうしようかなぁ。」
「何がですか?」
「いや〜、天使なオネーちゃんを目の届かないところで1人にするのは、めちゃくちゃ強いのは知ってるけど、やっぱり心配だからね。」
「なら、私がまた1年生から始めればいいんじゃないですか?」
「ふむ。そんな、やり直し制度なんてあるの?」
「多分ないですけど、リュウさんのお爺さんが学校長なんだから、大丈夫じゃないですかね?」
「それもそっか!じゃあ、部屋を直したら、一緒に会いに行ってみよう!!」
「はいっ♡」
まずはオネーちゃんの荷物を俺のアイテムBOXに回収。
それから、オネーちゃんのルームメイトを含めた、209号室全体にリセット魔法をかける。
さらに記憶消去魔法を作って、生き返った2人からオネーちゃんに殺された記憶を消した。
「あ、あの。リュウ様がどうして私達の部屋に?」はぁはぁっ♡
「いや、気にしないで?それとオーネなんだけど、今日から俺の部屋で暮らすから、よろしくね。」
「は、、はぁ。」
「じゃ、行こっか!」
「はいっ♡」
ファサッファサッ、、
オネーちゃんは俺をお姫様抱っこして、窓から飛び立った。
「て、天使様、、。」」
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ドスーンッ!!!!
「い、痛たた、、。ごめんなさい。カッコつけたくて調子にのりました。」
「ま、まぁ少し予想してたから大丈夫だよ。」
まだ翼が生えてから30分くらいしか経ってないオネーちゃん。
寮から10m先に落下しました。
飛んだ、、というより、跳んだ、、でしたね。
「じゃ、とりあえず俺の母さんに話を聞いて、お爺ちゃんがどこにいるか調べないとねっ!」
「はいっ♡」
俺はオネーちゃんを連れて、本日2回目の自宅転移をした。
まぁ、自宅前に転移したんだけどね。
だって!!オネーちゃん、、全裸なんだものっ!!
ムキムキ時に履いてたパンツも、天使オネーちゃんになった時点で脱げちゃってましたからね。ゴム伸び伸びで、、。
もっと早く着せる事もできたのだが、、まぁ、これだけ美しい裸体なら、オネーちゃんも俺に見せたかったと思っていたに違いない。
俺はオネーちゃんの意思を尊重したにすぎないのだ!!
と、自分が見ていたかっただけなのに、それっぽい理由で正当化しようと必死な俺なのであった、、。




