42話 衝撃の事実
「さて、皆っ！？ベニシャケは堪能出来たかなっ！？そろそろ戻って、夜ご飯の準備をするよーっ♪」
「あら？ギン達が来てないわよ？」
「ローラ様。四班はアルナガラの滝が目的地ではないので、管理者宅で合流との事です。」
「そっ。分かったわ。なら、シェリーに伝えてちょうだい？リュウはバナナとキウイが食べたいって。」
「それは既に確保してあるそうです。問題ありません。」
「ふふっ♪さすがは万能メイドのシェリーねっ♪」
と、アンナが四班の動向を把握しているような口ぶりで、母と話をしていた。
何故か俺が、バナナとキウイを食べたがっている事になっているが、、。母さんが食べたいだけじゃ？
「アンナ？なんで四班の動きが分かるの？」
「はい。リュウ様の専属メイドに着任したので、連絡を密に出来るようにと、新しい魔法を作りました。まだ試験段階ですが、改良を重ね、実用可能になりましたらお教え致します。」
「ふむふむ！楽しみにしてるねっ♪」
「はいっ♡」
そんなこんなで、管理者夫婦の元へと戻る事にした。
お腹を空かせるために、帰りながら魔物を狩ったり、大木を削ってアスレチックを作ったりした。
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「おかえりなさいっ♪」」
「ただいま〜っ♪」」」」」
「パルメザン大森林はどうでしたか？」
「いや〜っ！！楽しめたよっ♪色んな食べ物があったり、見たことない魔物がいたりっ♪」
「それは良かったですっ♪特に気に入った物はありますか？」
「やっぱりベニシャケかなっ！！まぁ、ウナギとかニジマスはまだ食べてないから何とも言えないけどね？」
「ふふっ♪では、夜ご飯でお出ししましょう。」
「えっ！？出せるの！？」
「もちろんですよ。ここの世界を管理しているのですから、ここに存在しているものなら自由に出せますよ？」
「そ、、そか。わざわざお土産に持ってこなくても良かったんだね。」
「いえいえ。その気持ちが嬉しいんですっ♡ありがとうございますっ♡」
「そう言ってもらえると、持ってきた甲斐があったよ！じゃあ、バーベキューパーティーを始めるとしましょうっ！！」
「おーーーっ！！！」」」」」
管理者夫婦宅の前にテーブルやバーベキューコンロを広げ、盛大にバーベキューパーティーを始める。
帰り際に狩った、モーギューの肉やヨウトンの肉も、バンバン焼いて食べまくる！
盛り上がってきたところで、ウルとルルから皆にお知らせがあると。
「皆さん。僕はシールと結婚しました！シルバーウルフの掟に従い、自分達で新たな縄張りを探す事にしました。」
「皆さん。短い間でしたが、本当に楽しかったです。、、リュウさま。ありがとうございました。」
「は？」
「いえ、だから、、新たな縄張りを、、
「いやいや。君たちの縄張りはもう家にあるでしょ？」
「え？」」
「2階の空いてる部屋を2人の愛の巣にすれば良いじゃん。まぁ、、夜の営みはあんまり激しくされると困っちゃうけど。」
「じゃ、じゃあ、、？」
「うんっ。まぁ、それでも2人が、家を出て野生のシルバーウルフに戻りたいって言うなら、止めはしないよ。家を出たからって、家族じゃなくなるわけじゃないし。」
「リ、リュウさまっ！！！」」
2人は涙を溢しながら、俺に抱きついてきた。
そんな2人の頭をヨシヨシと撫でてあげる。
「リュウさま、ありがとうございます。我が族の長として、心から感謝を。」
「別に何もしてないよっ♪ギンもいいお嫁さんを見つけなねっ？」
「いえ！！我はリュウさまにこの命を捧げると誓いましたので！！」
「いやいやいや！ギンだってちゃんと子孫を残さなきゃでしょ！？」
「え？我の子達なら、そこにいますが？」
「えっ！？」
ギンが指差した方を見ると、パルちゃんとシールちゃんとルルちゃんが照れ笑いしていた。
「ええーーーっ！！？」」」」」
と、俺だけじゃなく、他の皆も驚きの声をあげる。
「そうだったの！？じゃあ、シバとウルは！？」
「シバとウルは、我の部下ですね。」
「そ、そうだったんだぁ〜。なんか、衝撃の事実を聞かされた気分だよ。、、まぁ、今まで聞こうとしなかったのが悪いんだけど、、。」
「はっはっは！まぁ、シルバーウルフは同血族同士での子作りも可能ですので、もしパルやルルが不要になったら、引き取りますよ！」
「パルはリュウさまのものですっ♡」
「ルルもですっ♡」
「、、という訳ですので、今後とも2人を宜しくお願いします！！」
「か、かしこまりました〜。」
シール達の結婚発表があり、ますます盛り上がるバーベキューパーティー。
そんな中、俺はフーにある確認をしてみることに。
「やぁ、楽しんでる？」
「ええっ♪やはり大勢での食事は、美味しさも跳ね上がりますねっ♪」
「だねっ♪、、それでね？ちょっと確認なんだけどね？」
「はい、何でしょう？」
「今、女の子になってるでしょ？」
「そうですねっ♡凄く可愛いですっ♡」
「ありがとっ♪、、で、女の子になる前に行けば、いつでも男に戻れるんだよね？」
「いえいえ。もう戻れませんよ？」
「は？なんで！？」
「では、分かりやすく説明いたしましょう。まず男のリュウさん、仮にリュウAとします。そして女のリュウさんをリュウBと。」
「ふむふむ。」
「リュウAがリュウBに変化した訳ですが、その瞬間から別個体として扱われています。」
「つまり？」
「リュウBになる前に行っても、別個体として存在しているので、リュウAがリュウBになるのを止めたら、今のリュウさんは消滅してしまうという事です。」
「えっと、、じゃあ、そのままリュウAになったままなら大丈夫じゃないの？」
「いえいえ。別個体になっていますので、リュウAとの入れ替わりは発生しません。ですので、リュウAがいる場に今のリュウさんが行って、リュウBになるのを止めた瞬間、リュウさんは消滅するという事です。」
「、、、。」
「別にいいじゃないですかっ♡世界中の男を従える、最強無敵の超絶可愛い女王様になれますよっ♡」
「そ、、それもそう、、かな？、、よし！！じゃあ、まずはニコちゃん達に説明しなくてはなっ！！！」
「ふふっ♡それに、今のリュウさんの魔力があれば、そういう行為をしなくても、きっと大丈夫ですよっ♡」
「そうかな？なら別に問題ないかっ♪さりげなく今の姿も気に入ってるから、これはこれで楽しそうだねっ！じゃ、行ってくるねっ♪」
俺はニコちゃんの元へ向かった。
「ふふっ♪別に、男化の魔法を作ればいいだけなのに、リュウさんってばまだまだ子供ですねっ♡」
と、リュウが立ち去った後に、フーが呟いた言葉を聞いた者はいない、、。
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「ニコちゃん。もう伝わってるかもしれないけど、どうやら戻れないみたいなんだ。」
「うんっ♡ニコはリュウの赤ちゃんが産めるなら、女の子のままでいいよっ♡」
「そっかぁ！！良かったぁっ♪」
「じゃあ、早くっ♡」
「えっ！？」
「ん〜？だって、もう作れるんでしょっ？早く早くっ♡」
「い、、いやいや！！作れるかもしれないけど、学校が始まるって時に妊娠してたらダメだよ！？」
「分かってるけど、試しに言ってみた。」
危うく、勢いに負けて試してみちゃうとこだったよ。
「ま、まぁそういう訳だから、ちょっとパルちゃんにも伝えてくるね？」
「うんっ♡」
ニコちゃんの次はパルちゃんの元へ。
「パルちゃん、ちょっといい？」
「はいっ♡どうしたんですかっ？」
「いやぁ、実はかくかくしかじかでね？」
「ふふふっ♡リュウさま、楽しそうですねっ♡」
「あっ、分かる？いや〜、だってさぁ？こんなに可愛いんだよっ！？俺だったら絶対にナンパするねっ！！」
「パルもナンパしちゃいますっ♡」
「だよね〜っ♡明日から学校だから、言い寄ってくる男たちを、なんて言って振ろうかってね！？あっでも、俺だけじゃなくて、パルちゃんやニコちゃんもモテモテだと思う！！」
「ふふっ♡パルはリュウさまだけのものですから、寄ってくるバカ共なんて、皆殺しにしてやりますっ♡」
「い、いや、、お手柔らかに、、ね？」
「はいっ♡」
にこやかに笑みを浮かべるパルちゃん。
本当に分かってくれたのかしら、、。
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「それじゃあ、そろそろお片付けするよ〜っ！せ〜のっ！？」
「ごちそうさまでしたーっ♪」」」」」
盛大に飲み食いしたバーベキューパーティーであったが、明日は朝から大忙しになるので、早めに切り上げる事になった。
まぁそれでも、3時間食べまくっていたから充分だろう。
片付けが終わり、皆でオーとフーとニャーにおやすみを告げ、家に戻ってきた。
「ふ〜っ。皆、お疲れさま！俺とニコちゃんとパルちゃんとミミーは、明日から学校だから、家に残る皆には家族の安全を任せたいと思います！」
「あら？チェリーちゃんもよね？」
「え？そうなの？」
「そうだと思って、お父さんに手続きさせちゃったんだけど、、。」しょぼ〜ん、、
「そ、、そうだったよ！？うんっ、チェリーも一緒に行くんだった！！」
「まぁっ♪良かったわっ♡」パァッ♪
「アタシも行くのん？」
「うん！」
「学校って何するの〜？」
「えっと、、
母の気遣いを無駄にしないように、チェリーも連れて行く事にしたが、勉強するって言ったら付いてこないよね？う〜む、、仕方ない！！
「お、、お刺身を食べる場所だよぉ〜？」
「おっ、お刺身っ♪チェリーも行くの〜んっ♡」
「そ、そだね。じゃあ明日の準備をしよっか！」
「いえ。明日の準備でしたら、既にしてありますので、問題ございません。」
「そっか！ありがとねっ♪じゃあ、明日に備えて、早めに寝るとしよう！皆、おやすみ〜っ♪」
こうして、入学式前日の夜は終わりを迎えた、、。
いよいよ学校が始まる訳だが、手加減の練習もほとんどしてないんだよなぁ、、。
大丈夫かしら、、。
と、若干の不安を胸に、眠りについた俺なのであった、、。
