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098話 ◇◆魔王会議②◆◇


「今回は……魔王リーシャさんは代理で来ましたけど……リーシャさんは魔王アイムさんの分の投票のみと言う事でよろしいですか?」


 エルフの魔王マインが弱々しい声で尋ねた。


「えぇ、私は構わないわ。 他の人達もそれでいいかしら?」


 参加している他の魔王達は頷いた。


「それにしても欠席が多いですね……。 まぁ議題が議題だけに仕方ない気もしますけどね……」


「来ない魔王達はビビってるんだべ」


「いない奴らの話をしても時間の無駄だろ」


 堕天使アザゼルはあくびをしながら言った。


「えーと、今回は地上人への進軍への採決を取るわけだけども、意見あるべ?」


 獣人達の魔王ケルが全員に尋ねた。


「俺は今すぐにでも攻めるべきだと思う。 どうせこっちが攻めなくてもいずれ地上人が攻めてくると思うからだ」


 妖魔の魔王ゴーストは冷静に言った。


「俺は反対だね。 正直こんな会議の意味もないと思うが、攻めに行っても全滅する可能性もあると思うね」


 アザゼルは真っ向から否定をした。


「現に堕天使の部隊は壊滅、地上人を甘く見ていた部分は多少はあるかもしれない。 だが普通に戦ってても——結果は同じだったと思うね」


 アザゼルは鼻で笑いながら話を続ける。


「それに今のこのメンツで俺より強いのなんてそこの吸血……じゃなくて魔王リーシャ達と女エルフくらいだろ」


「リーシャ達……?」


 魔族に変化している俺は今のアザゼルの発言を——聞き間違いかと思い受け流した。


「こんな魔族でもないやつの発言は無視していいとおもうぞ。 それに負けた堕天使達が弱かった恐れもある」


 ゴブリンを統べる魔王デッカは鼻を触りながら言った。


「私は……地上人とも話し合えば分かり合えると思います」


 マインが言った。


「私も同じことを考えています。 魔王アイム様も話し合えば分かり合えると仰られました」


 吸血鬼のカーミラもマインに続き意見を述べた。


「獣人達の魔王ケルもどうせ進軍派だろ? ちょうど意見が割れちまったぞ?」


「……はぁ。 これは長くなりそうですね……」


 マインはため息をついた。


「ん?」


 俺はカーミラに近づく影を見た。

 顔はマントのような布で隠してあり何者かは分からない。

 その影の手には刃物を持っていた。


「どうしますか? また後日他の方が増えたときにまた話し合いますか?」


 カーミラがそう言いかけたときに刃物を持った影がカーミラの目の前に立つ——。







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