095話 ◇◆会議前の入浴◆◇
「今回の会議はいつも以上に殺気立つ会議になるだろう。 カーミラ殿。 そこは頭に入れておいてほしい」
「わかりました……」
「脅しておいてなんだが——なに、心配はいらんよ。 今回の会議は揉める事を想定して各自——配下や護衛を連れて来ても問題にならないからの」
「カーミラ安心しなさい。 魔王である私とクロが守るのだから安心して良いわよ」
魔王リーシャはトンっと自分の胸を叩きながらムフーとドヤ顔をしている。
「そもそも、魔王様がいるのに代理の私が参加しなくても良いのでは……?」
吸血鬼カーミラはリーシャをチラッと見つめる。
「カーミラ、細かい事は気にしなくて良いのよ。 それに私が言っても子供の発言程度に受け流されるだけよ」
リーシャはポンポンとカーミラの肩を叩きながら言った。
「まぁ、実際にカーミラ殿の方が安心出来るからのう」
魔王アイムと魔王リーシャは”うんうん”と頷いている。
「……はぁ」
カーミラは肩を落としため息をついた。
「魔王会議は近々行われるのだが、ここから近くての。 それまでこの城に泊まっていくが良い」
——魔王城内お風呂——
「あぁー。気持ちいいわね」
魔王リーシャが——湯船に浸かり肩に湯をかけながら言った。
「最近シャワーばかりでしたので本当に気持ちがいいです」
「それにしてもフラワーちゃん少し大きくなったんじゃない?」
アリサがフラワーを見て言った。
「え? 私が太ったって事ですか!?」
「そう言う意味で言ったわけではないけど……まぁいいか」
アリサは心の中で呟いた。
「はぁ……やっぱり自信がないですよ」
カーミラが顔をお湯に半分まで沈めてブクブクと泡を立てた。
「大丈夫です、クロさんや私達がついてますので!」
ミーチェは体を洗いながら言った。
「まぁ、ミーチェに言われたら心配かもしれないけど。 私も付いてるんだから」
「魔王様……」
——その頃男湯——
「ふぁー気持ちいいな」
「それは良かった。 魔族のお風呂は合わないと言われたらどうしようかと思ってての」
「そんな事言いませんよ」
俺は魔王アイムを見ながら答えた。
「アイム様、魔王様があのようなおちゃらけた方で申し訳ございません」
側近のナルが湯船に浸かりながら、アイムに頭を下げた。
「はっはっは。 気にしなくても良い。 むしろカーミラ殿を今まで魔王だと思っておったのだ。 本物を見れただけで光栄に思うくらいだわい」
「それにしても、そんなに揉めそうなピリピリした状態なのですか?」
ナルはアイムに質問をした。
「そうじゃのう、地上人に対して快く思わない魔族や魔王も多いからのう——」
アイムは少し俯きながら呟いた。
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