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094話 ◇◆魔王アイム◆◇


 俺の前に見慣れた人影があった。


「やぁ、クロ。 この前の災厄の防衛戦はお疲れ様。 クロが行くのは分かってたとはいえ、僕は参加せずに、力になれなくてごめんね。 堕天使と戦ったんだってね?」


 勇者ユウトがイリーニャと——手を繋ぎながら瞬間移動で俺の元へとやって来た。


「いやいや、全然大丈夫だよ。 イリーニャは体のほうは大丈夫?」


「はい、大分慣れたので——こうしてユウトと一緒にクロさんに会いに来ました」


「また仲間が増えたのかい?」


 ユウトは俺に尋ねた。


「魔王リーシャの配下の1人らしいんだ」


「私カーミラって言うの。 勇者さんでいいんだよね? 宜しくね」


「あぁ、宜しくね」


「笑顔が素敵ですね……。 フフッ宜しくお願いしますね」


 ユウトとイリーニャが笑顔で挨拶を返す。


「それで何か用があるの?」


 俺はユウトに尋ねた。


「そうだった、前に協定を結んで仲良くしてる魔王の話はしたよね?」


「うん、聞いたよ。 勇者の剣をくれた魔王の事だよね?」


「そうそう」


 ユウトは頷きながら話を進めた。


「その魔王がクロ達に話があるみたい。 一緒に来てもらえないかな?」


「いいけど何の話があるんだろ?」


「ごめん、クロ。 僕も話の内容までは分からない」


「とりあえず魔王のところに案内してよ」


「分かったよ、クロ」


 俺達はユウトとイリーニャについて行き魔王の元へと向かった。

 ——魔王城アモン——


「勇者よ。 よくぞ連れて来てくれた。 我が名は魔王アイムである」


「クロ、この前話した協定を結んでいる魔王さんだ」


 ユウトは俺に挨拶をするように合図をした。


「俺はクロ・エンジュ。 アイムさん——何か用があって呼んだのですよね?」


「そうだ。 正しくはクロくんというより、そこの魔王リーシャにだけどな」


 そう言い魔王アイムは吸血鬼カーミラを指差した。


「お主とはよく魔王会議で一緒に意見を交わした。 次の魔王会議私がどうしても出席出来そうにないのだが……私の分も発言していただけないだろうか?」


「あ、本当の魔王様はこっちです。 私は魔王様の代わりに魔王会議に参加してた代理で名前はカーミラといいます」


 カーミラは横にいる魔王リーシャを指差しながら説明をした。


「リーシャ……。 お主一度も自分では参加しておらんのか……?」


 魔王アイムは頭を抱えながら尋ねた。


「一度だけあるわ! 私が小さくて全然相手にされなかったですけどね」


 プイッと横を向き頬を膨らませるリーシャ。


「まぁよい。 いつも参加してくれているカーミラさん私の代わりに発言を頼めるか?」


「発言の内容はどのような事を?」


「今地上に攻め込むかどうかの会議が行われていての……。 攻め込まないように説得してほしい」


「なるほど……。 分かりました」


 カーミラは自信なさそうに小さく頷いた。





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