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009話 ◇◆故郷アルビオン◆◇


「トンネルは十中八九(じっちゅうはっく)モンスターの巣のことだろう」


 そんな事を呟きながら——俺は考え事をしていた。


「わぁあああああ綺麗ですよ。 白い絨毯(じゅうたん)のようですクロ様!」


 フラワーは目の前の絶景に興奮気味に——辺りを駆け回っている。


「フラワーも、なかなか子供よね」


「おい、アリサ。 お前のその右手の物は何だ?」


「あれ? ばれたかー。 えいっ!」


--ぼふっ


 アリサは右手に持っていた雪玉を、俺にぶつけた。


「アリサも大して変わらないけどな」


 少し小バカにしたように、俺は言った。


「まぁ俺もだけどな!」


--ぼふっ


「むぅ〜。 やりましたね! クロさん!!」


--ぼふっ--ぼふっ


◻︎


「クロ様ここですか?」


「なんだか荒れ地みたいになってるけど……」


「道を間違えたのかな。 久しぶりの帰郷なんだ。 すまない」


 俺達が辺りを見渡していると——。


「ここは、アルビオンであってるよ」


 聞き覚えのある声がした。


「シオン!?——元気してたか??」


 俺とカレンの卒業した学校の同級生である。


「僕は元気してたよ。 街へ帰るとすごい光景だったけどね」


「え?シオンもつい最近帰ってきたのか」


「そうだよ。 クロ、カレンと一緒にアルビオンを出て行ったけど一緒じゃないの?」


「あぁ、今はカレンとは一緒のパーティーじゃないよ」


「え・・? カレンはお前のこと——」


 シオンは、何かを言いかけたが途中でやめる。


「クロ、なぜこんな事になっているのか——分からないんだけど、一緒に理由を調べないかい?」


「街の人の安否を確認した後ならいいぜ、シオン」


「もちろんさ」


 その後、俺達は街を片っ端から調べた。

 子供一人見つからなかった。


「皆、どうしたのだろう」


なんだか、俺は悪い予感がした。


◻︎


その頃アーサー一行


「だいぶ傷は治りましたね」


 アーサーは頬に貼られた絆創膏を、剥がしながら言った。


「俺はピンピンしてるぜぇ」


 誰かも判断できないくらいに包帯をぐるぐる巻きにされたディヴァイン。


「ねぇ。 この前のスノウ・ウルフに負けた後、助けてくれた人って」


「4人で動くのは、初めてでしたからね。 動きがぎこちなかったんでしょう」


 カレンが何かを言いかけた——それをアーサーは割り込むように言った。


「誰か、かわりを入れて5人にするとかどうですか??」


「マヤの提案もわかる。 だけどもう戦力にならないやつは要らない」


「アーサー。 だったら戦闘出来そうなやつ探そうぜハハハッ」


 笑いながらぐるぐる巻き男が言う——。


「そうだね」


「やっぱり皆、あの時、意識がなかったのね」


「何か言ったか? カレン??」


「ううん 何でもない」





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