089話 ◇◆合流◆◇
「ふぅーこれで全部かな。 アリサ、ナル有難う。 フラワーもセータを守ってくれて有難う」
俺はモンスターに刺さった剣を引き抜きながら言った。
「いえいえ、クロさんの動き。 凄く無駄なくて戦いやすいです。 もういっそ2人でバディ組みましょう」
アリサは顔を赤くしながら言った。
「アリサさん、堂々とあんな事を……」
フラワーの顔が怖いと思った俺は——。
「なんでフラワーあんな殺気だってるんだ?」
俺はナルに耳元でこそこそと尋ねた。
「それは、あなたが原因ではないですかね?」
ナルはフッと笑いながら言った。
「とりあえずこの骸骨は……っと」
俺は骸骨を持ち上げると、袋の中に収納した。
「クロさん、ちょっとここに落ちている石とモンスターの血を取るので——待っていただいてもいいですか?」
「あぁ、いいよ。 後、何が足りないんだい?」
「後は草だけですね! ”除毒草”があれば完璧です」
「わかった」
俺はそう言いミーチェ達を探しに奥へと進んだ。
ーーー
その後も奥に進んでいると——。
「クロさん!」
ミーチェの声が聞こえた。
「ミーチェ! リーシャ! 大丈夫だったか?」
「私は大丈夫よ。 クロ何か服がない? ミーチェがスライムに襲われて……」
ミーチェは小さい魔王リーシャの上着を着ているが今にも破けてしまいそうな程ピチピチな様子だ。
「ミーチェ襲われたのか? 大丈夫か?」
俺は収納袋からミーチェの服を取り出した。
「すみません……。 有難う御座います。 うぅ」
俺に渡された服を受け取り、恥ずかしがりながら物陰に隠れて着替えるミーチェ。
「大変だったわ。 スライムの音がしたら真っ先に突っ込んでいくのだもの。 まぁミーチェらしいけどね」
リーシャは呆れた様にため息を吐きながら言った。
「まぁまぁ、2人とも無事でよかったよ」
「本当ですよ、心配したんですからね」
「魔王様、次からはあの様な軽率な行動は控えてくださいね」
「ナル……ぐぬぬ。 ごめん」
「魔王様も謝る時は謝るのですね」
ナルはクスッと笑いながら言った。
「当たり前でしょ? 悪い時は素直に謝るわよ」
リーシャは腕を組んでいるが——少し恥ずかしそうに言った。
「クロ。 そういえば、宝石は見つけたの?」
「あぁ、見つけたよ」
「ちなみにあの宝って何なのですか?」
ナルは俺に尋ねた。
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