表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

87/140

087話 ◇◆モンスターハウス◆◇


「ねぇ、クロさんあの人達ーー何の話をしてるの?」


 少年セータが男達のところを覗き込もうとする


「いや、何でもないよ。 それに危ないから隠れるんだ」


 覗き込もうとしたセータを俺は抑えた。


「こんな内容聞かせるわけにはいかない。 セータが可哀想だ」


 俺は小さい声で呟いた。


「そういえばあいつらがいる場所って……」


 所々に爪痕の様なものがある。

 魔力を弾くこの場所でこのような傷がたくさんあると言う事は、ほぼ間違いなくモンスターだろう。


「こういう場所に沢山の爪痕……。 近くに骸骨があるはずだ……」


 俺はそう言いラトンの周りを見渡した。


「ラトン先生これは何でしょう?」


 ラトンの助手の目の前に骸骨があり骸骨の片方の目の窪みの中にーー1つ宝石の様な綺麗な玉が入っていた。


「なんだ? これは? もしかして宝はこれじゃないのか?」


 ラトンが玉に手を置き、取ろうとした時ーー。


「グルルルルルルル」

 

 大量のモンスターが一斉にラトン達を囲む。


「う、うわああ。 なんだこれは!? ぎゃああああ」


 ラトンとその助手はモンスターの群れに襲われている。


「クロさん襲われていますよ! 助けないと」


「いや、この距離じゃもう間に合わない。 先に骸骨を見つけられたら対処は出来たけど」


「さっきは何が起きたんですか?」


「モンスターハウスだ……」


「モンスターハウス?」


 フラワーが質問をした。


「モンスターが沢山いる場所のことだ。 普段のモンスター達は寝ているが近くに骸骨があってーーそこの骸骨の中に宝物や大量のお金が入っているんだ」


 俺は指を指しながら説明をする。


「その骸骨の中にある宝物に触れたらモンスター達に気づかれーーさっきの様に一斉に襲われる」


「つまり、あそこの骸骨に宝があるんですね?」


 アリサはフンスーと気合を入れ槍〈グングニル〉を構えた。


「そういう事だ。 セータすまないけど、ここでもう少し隠れててね」


「えっ、でもあの数のモンスター……」


 ガチガチと震えているセータ。


「セータ君大丈夫だからね。 何かあっても私が守るから」


 フラワーは怯えるセータをぎゅっと抱きしめた。


「ナル、あそこに銃剣で狙撃してくれないか?」


 俺はモンスター達の上の部分を指差した。


「御意」


 ナルがモンスター達の上に向かって発砲した。

 ガラガラと岩が崩れ落ちてモンスター達に降り注ぐ。


「なにが起きたんですか?」


「今のは、ナルに鍾乳石(しょうにゅうせき)に向かって攻撃してもらったんだ。 ほらあの洞窟の上側につららのような形の岩があるだろ? あれが鍾乳石だよ」


「さてと、アリサ。 さっきの鍾乳石の落下であいつらの陣形はグチャグチャだ。 一方的な狩りを始めよう」


「はい、クロさん! 行きますよ!」




下にある☆☆☆☆☆で是非是非応援してください! 

励みになるのでよかったらぜひお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ