084話 ◇◆洞窟ダンジョン◆◇
俺は全員分の入場料合わせて180Jを門番に渡して入ろうとしたその時ーー。
「なんでだよ! 昔まで、門番なんて居なかったじゃないか! 入場料なんておかしいよ!」
俺の隣で騒いでる声が聞こえた。
どうやら小さな少年の様だ。
「ルールはルールだ。 30J出しな。 坊主」
「そんな……この前税金を納めたばかりでお金持ってないよ!」
「クロ様どうしたのですか?」
「いや、なんでもないよ」
そう言いながらと俺は収納袋の中から銀貨を取り出し——追加で3枚の銀貨を渡した。
「門番さん、これ彼の分だから彼も入れてあげてくれ」
「だそうだ。 入っていいぞ、坊主。」
俺達は洞窟の中へと入った。
ピチョンと水滴が落ちる音が鳴り響くーー。
「俺クロ・エンジュ。 クロって呼んで。 君の名前は?」
「僕は、セータ」
セータはペコリと頭を下げながら言う。
「クロさん、どうして僕の分も出してくれたの?」
「セータが一生懸命に入ろうとしてたからね。 あそこまで門番の人に食ってかかるということは、どうしてもこの洞窟にーー入らなければならないのではないのかい?」
「……そうだよ。 この洞窟の中に薬草を作る為の素材があるんだ。 それを集める為にーーどうしても入りたかった」
「でも、ここはモンスターが沢山いるよ? セータ1人じゃ危険じゃないか」
「うん、知ってる。 でも護衛を雇うお金もないし、素材を集めないと、おじいちゃんの病気が治らないから……」
「スキルや魔法、回復薬では治らないのかい?」
俺は尋ねた。
「あの病気を治すのは特殊みたいでここで取れた素材を調合しないと治らないみたいなんだ」
「なるほどな」
俺はセータの頭にポンッと手を置くーー。
「俺達もここを探索するつもりだったんだけど、ちょっと人手がーー足りなくてね一緒に着いてくるかい?」
「いいんですか?」
セータは嬉しそうに言った。
「クロ様、人手って何の人手が足りないんですか?」
「んー。 薬の素材を見つける係かな?」
それを聞いてフラワーはクスッと笑った。
「クロ、見て!ここに何か宝箱があるわ」
魔王リーシャは宝箱にちょんちょんと指でつつく。
「こんな入り口近くに宝物ってあるのかな?」
「魔王様、これは流石に怪しいと思いますよ」
側近のナルはリーシャに言った。
「とりあえず開けてみるわ!」
リーシャが箱を開ける直前ーー。
「私も中身が気になります!」
ミーチェは一緒に箱の前に座り覗き込む。
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