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058話 ◇◆暗号◆◇


「あいつ……完全に落とすつもりだったが。 とんでもないやつが参加してきたのかもしれないな」


「お前面白いな! まさか雨降らすなんてよ!」


 元気の良い青年がクロに話しかけてきた。


「そりゃどうも」


「俺はフレイム。 クロで合ってたかな? さっき、サングラスのおっちゃんに名前聞かれてたよな?」


「あぁ、クロで合ってるよ。 好きなように呼んでくれ」


「わかった。 クッちゃんて呼ぶわ」


「すまん、好きなようにと言ったがーーやっぱりクロで頼む」


「了解だ! クッちゃん!」


「こいつ……話聞いてなかったのか」


「次の試験は皆嫌いかもしれないが解読試験だ。 だが安心しろ。 解読といっても沢山の問題を解くわけではない。 一問だけだ」


 そう言い試験官カラスは1次試験を突破した連中に紙を渡した。


 問い

 た1や1た1ま1た1な2た4た1ま1た4、た3た1が2た1な5さ2ざ2わ3た1


「では皆の健闘を祈る。 分かったものやヒントを探したいものなど各自自由に行動してくれ」


 ヒントなど無いがな。

 カラスは心の中でそう呟きその場を離れた。


「なんだこれ?」


「とりあえずここから移動した方がいいのかな?」


「なぁクッちゃんこれ分かる?」


「そうだな。 なんとなく分かるけど、一緒に来るか?」


「クッちゃん優しいな!」


「でもクッちゃん念のためヒント探しに行くか?」


 俺は悩んでいた。


「ヒントがあるなら、この紙に書いてると思うんだよな。 そうしてない時点でヒントを置くとは思えないんだよなぁ」


 俺は紙を見ながら、フレイムに言った。


「さすがに警戒しすぎだと思うけどなぁ」


「そうか?」


 確かにそうだったかもしれない。

 と少しだけ反省をした。


「なるほどなぁ。 俺ここに楽しそうなやついるか探しに来たんだけどーー来た甲斐あったかもしれない。 クッちゃん面白いもんな」


「そういえば、この試験死人が出るって聞いてた割には危険ないよな」


 フレイムが言った。

 確かにその通りだ。

 普通なら何か危険なものがあってもおかしくはない。


「なぁクッちゃんそろそろ答え教えてくれてもいーー」


 --ガサガサ


「ん? この動物は」


 --ズボッ


「おわ!」


 フレイムは落とし穴に嵌まり(はまり)そうになったが、寸前のところでジャンプして回避した。

 

「ふぃー。 あぶねぇ。 これ確実に殺すための罠じゃないか」


 落とし穴を覗くと下にはナイフの刃がぎっしり縦に敷き詰められていた。


「なるほど、この2次試験。 回答できない者以外にも脱落者が出そうだな……」

 





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