表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

50/140

050話 ◇◆嘘◆◇


「はぁ? メンバーを3人探してる? それなら解散した方がいいな」


「1人入れたいなら分かるけど……。 それなら別で探した方がいいわね。 もしくは全員の実力が高いならーー少数精鋭でもいいかもしれないけど」


「へへへ。 逆ならいいぜ。 その代わりお前らは掃除係だけどな」


「アーサー。 ごめんね。 私じゃ力になれそうにないや……」


 マヤはメンバーを増やす為に片っ端から声をかけていた。

 しかし、誰からも相手にされないのであった。


「本当に解散した方がいいのかしら……」


 2人でパーティーを組むことも考えたマヤ。

 しかしその実力が無いことも分かっていた。


「ーーメンバーを探してるのですか?」


 1人の男が声をかけてきた。


「えぇ、でも3人も増員なんて、誰からも相手にされなくて……」


「お嬢さん、こっちは今3人なんですけど。 あのお店で詳しく訊かせていただいても?」


「3人? 本当?」


 マヤは疑ったが(わら)にも縋る(すがる)思いで、その男に着いて行ったーー。


「へぇ、3人は元々別パーティーだったのね」


「そうです。 それぞれ別のパーティーを組んでいたのですが皆さんの目指す先が違いまして揉めたのです。 方向性ーーとでも言うのですかね」


 男は話を続ける。


「それで私もパーティーを抜けた。 というより最後に2人になり解散したという流れでソロになったんです。 他の2人も似た様なものでソロ活動をしていました。 たまたま知り合いーー気がつけば3人でいつも行動をしていたのです」


 最後の2人になり解散したという言葉に胸が締め付けられるマヤ。

 やっぱり解散するべきなのか……。


「それでね、僕達もちょうど探してたのですよ!」


 --ガチャ

 店に入ると沢山の男が居たのである。


「あなたの様な高ーく売れそうな子をね」


 男は態度が急変した。


「どういう事?」


 マヤは扉に手を置こうとする。


「へへへ、3人もいきなり引き入れようなんて……。 欲張りさんですね。 あ、私ケミカルと申します。 先程の話は忘れていただいて結構です。 あなたに警戒心を解いてもらう為の嘘なので」


 ケミカルはマヤの頭を掴みーー


「ちょうど商品が1体抜け出しましてね。 間に合いそうもなかったので別のを探していたのですよ」


「商品? どういう事ーー」


 マヤは他の男に、腕を押さえられハンカチの様な布を顔に押しつけられた。


「私は、そこからの記憶はなく気がつけばここ、奴隷オークションの会場に居た…」







下にある☆☆☆☆☆是非是非応援お願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ