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043話 ◇◆王妃◆◇


「行きたかったのってここかーー」


「そう、私の本当のお母様のお墓なの」


 王女レナは小さく呟く。


「本当の?」


「えぇ、娘達に母親がいないのは寂しいだろうと、お父様は再婚しています。 なので寂しくはないのです」


 レナはお墓に花を添える。


「レナ……レナ本当は寂しいんだろ……泣くの我慢してるじゃないか」


「……そんなわけ…ありません」


「ここは、お城でもないし今は俺以外誰もいないから、我慢する必要ないよ」


「でも……私は」


 レナは手で顔を隠したーー。


「うぅ…お母様……」


 俺はレナが泣き止むまでそっと抱きしめた。


◻︎


「レナ王女、一体どこに行ったんだ?」


 シオンは城の内部を探したが見つからない。


「こっちにもいません……ハァハァ」


 ボディーガードの男達も必死に探している。


 --フッ


「なんだ? 明かりが切れたぞ!?」


「皆さん落ち着いてください!」


 シオンは必死に周りを落ち着かせようとする。

 --ドドドドドドド

 銃声が鳴り響き、ボディーガード達は倒れる。


「大丈夫ですか? 今、止血を」


「まて…まだ敵がどこにいるか分からない…」


「でも…」


 --ドドドドドドドドドッ


「くっ、すみません。 後で必ず助けます」


 チュインと音を立てシオンの頬を銃弾が通過する。


『「くそっ、敵がどこにいるかわからない……」』


 「って顔をしていますね。 クフフ。 あ、自己紹介がまだでしたね。 私、何でも屋のテーラと申します。 以後お見知り置きを」


 シオンの真横に不気味な男が立っている。

 何でも屋とは"殺し"誘拐"略奪"その他もろもろーー依頼を受ければ、どんな仕事もこなす集団である。


「何が目的でここに来た?」


「おやおや、知らないはずがないでしょう。 心眼の第3王女を。 彼女を欲しいとの依頼が来てね。 連れて帰ろうかなと」


「心眼…レナ王女のあれは、ただの噂だろ」


「あなたはアホなのですか……。 はぁ……本当で問題になりかけたからシュヴァルツ王は、ただの噂、そんなものはないと広めたのですよ」


「今でこそ力も弱まり漠然的に表現してますが。 小さい頃の彼女はそれはもう凄まじいものでした。 相手の心を全て見透かしていましたからね」


 何でも屋テーラは笑いながら話を続ける。


「ここに交渉に来る人達も心の中を見透かされ、さぞ嫌だったでしょうーー。 クククッ、交渉の狙いも妥協ラインも全て彼女の前では筒抜け……」


「彼女の命を狙い暗殺をーー依頼するものまで出てきたとか……。 その時に巻き込まれて殺されたのが……今は亡き王妃エリザベス」


「なんだと……?王妃は病気で亡くなったのでは……?」


「クククッ」



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