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026話 ◇◆師匠◆◇



「ディヴァイン、あんたまで抜けたら2人になるのよ??」


「あー、あいつらか」


 懐かしいなと思いつつーー少しざまーみろと思うクロ。

 だがその後、疑問が生まれた。


「え?2人??」


 見るとカレンの姿が、そこにはなかった。


「カレンもあそこ抜けたのかーー」


「俺が弱いのはわかってるんだよぉ。 だから修行を、裏でしてた。 そのまま師匠の旅に着いていく事にしたわ」


 ディヴァインは珍しく真剣な顔で言う。


「あのディヴァインに師匠ね…。 一体だれが師匠なのだろう」


 俺は少し気になった。


「まぁ僕に引き止める権利もないからね。 好きにするといいよ」


 アーサーはもくもくと食事をしながら言う。


「アーサーちょっと冷たいんじゃない? その態度。 私アーサーの事が好きでここに入ったのに、今はもう別人みたいだよ」


 マヤは両手で自分の服を掴みながら言ったーー。


「ここだからハッキリ言わせてもらうわ。 クロのやつは俺より強えぇんだよ。 俺、タンク(ガード)職なのにあいつに敵を全て引きつけられてたんだ」


「急にどうしたのよ。ディヴァイン……」


「悔しくてよ。 本当はあいつのがつえー。 でもそれを認められない自分が余計ムカついてーー酒ばかり飲んでた」


 ディヴァインは唇を噛み締める。


「だけどよ、もうそんな俺に戻りたくねーんだわ。 だから一から修行する。 そして、もしクロに会った時は、謝ろうと思うんだ」


「絶対許すもんかよ」


「そんなこと言って、既に許してそう……」


 アリサは俺の顔を見て笑いながら心の中で思う。


「あなたの意志が固いのはわかったわ。 それにしてもあんたに師匠なんてーー想像もできないわね」


「あぁ、かなり強い人でよ。 女の子なんだけど正直同じ人間には思えないぜ。 名前はオルカとか言ってたな」


「オルカ……?」


「それ擬人化した水龍だわ!」


 アリサは手に持っていたスプーンを落としながら思う。


「ディヴァイン! そんなところにいたのかい! 別れの挨拶を済ませたいから少しだけ時間をくれって言ったのはお前だぞ!」


 水色のショートヘアーをしたーー少女が出てきた。


「オルカ!!」


 思わずミーチェが大きい声で呼んだ。


「ミーチェ! あなたずいぶん大きくなったね! あら食事中だったのね。 ごめんなさい」


「あぶねー……急いで変化のスキルを使っておいてよかった」


 クロは別人のふりをしてご飯を食べる。


「師匠すみません。 もう大丈夫っす。 行きましょう」


 ぺこっと頭を下げるディヴァイン。


「よし! やっと終わったか…。 ごめんねミーチェ、ちょっと急いでるからまた次あったらゆっくり話しましょ」


 水龍オルカはミーチェ達に手を振りーーその場を離れた。



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