024話 ◇◆大聖母マリア◆◇
〜〜♪
「——赤の音色!」
ミーチェは《七色の笛》で試しに吹いてみた。
「赤はパーティーの身体能力の上昇か」
相変わらず演奏がうまいなと思いながらーー俺はミーチェの演奏を聴いていた。
「パーティーが多ければ多いほどバフは有効だな。 テイマー との相性かなり良さそうだ」
「残りの色はーーもうちょっと個人で練習しますね」
「そういえば刀の方はどうだった?」
「コホンッ」
ミーチェは咳払いをし《名刀数珠丸》を構える。
「ハッ!」
--ヨロヨロ
ミーチェはよろよろした太刀筋を披露する。
「なるほど。 これは練習だね……」
◻︎
「クロ様って何でーー冒険者を始めたのですか?」
「そうだなー。 顔も知らない親を探すのが旅の目的だったんだけどね。 フラワーって何かやりたいこととかないの?」
「私はどこで行われているかはーー分かりませんが、奴隷オークションと呼ばれているイベントが少し気になりまして……」
「その奴隷オークションを破綻させたいんだな?」
「はい」
「もし見つけたら寄り道しよう」
「ありがとうございます!」
「アリサは何かやりたい事は?」
「そうですね。 この前の勇者へ仕返しがしたいですね。 まぁそれよりもーークロさんと一緒にまたお出掛けとかしたいです」
アリサは顔を赤くして俺に言った。
「そうだな。 また皆で買い物とか行こうーー」
「2人じゃないのか………」
アリサはため息をつく。
「ミーチェは教会のことを何とかしないといけないよな」
「そうですね……。 なんであんな事になったのかも分かってないですし」
◻︎
——教会大聖堂——
「なんなのだ!? 突如龍が出現してミーチェは死んでないらしいじゃないか。 シロどうなんだ?」
「そんなことを言われても、龍が出現するなんて想像誰が出来るものか。 そうだろ? イエメンさん」
「くそぉ………あの女狐め……」
--ザッザッザッ
「何の音だ?」
「ーーイエメン話は聞きましたよ? ずいぶん好き放題していたそうですね。 【過激派】タリスカーのトップで満足していればよかったものを……」
「あなたは……大聖母マリア!?」
大聖母マリアは教会のトップである。
「私の地位を狙っていたのは分かっていますよ。 まぁこれからあなたがどうなるかは分かりませんがね」
マリアの周りには聖騎士がずらりと並んでいる。
「それにしても、シロあなたの報告感謝しますーー」
「いえいえ。 イエメンのバカに、二重スパイだってバレないようにするの大変でしたよ」
「んな!? き、貴様ー!」
「おいおい暴れるなよ。 ここで暴れたらどうなるかわかるだろ」
シロは自分の剣をイエメンの首に突き立てた。
「お前ら……おぼえてろよ………!」
その後イエメンを見た者はいなかったそうだーー。
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