019話 ◇◆雑魚モンスター捕獲◆◇
「ここら辺かな?」
「ここって、モンスターがたくさん出る森でしたよね?」
「そうだよフラワー。 皆でこのモンスターを捕まえてきて欲しい」
クロはモンスターの描かれた紙を広げた。
ーーーチユガモーーー
「このモンスターって。 ザコ中のザコですよね?」
「そう、危害は加えないし安心していいよ」
「よかったです。 この子カモみたいで可愛いです!」
フラワーがニコニコしながら言うと
「名前にカモついてるじゃん……天然フラワーちゃんめ」
と心の中でアリサがツッコミを入れた。
◻︎
1……2……4……10ーー。
「15体か。 皆ありがとう。 これだけいれば十分だよ」
「 複合スキル 魅了テイム 発動 」
俺は複合スキルを発動すると、収納袋に15体全部を入れた。
「こいつは治癒魔法が出来るんだ。 自分自身には発動できないからモンスターとしては、ほんとに弱いけどね」
「なるほどね。 そういえばこの前、経験値ありがとね。 クロさんのおかげで私もかなりレベルが上がったわ」
「私もです。 クロ様ありがとうございます」
「いいよ。 アリサは元々強かったからどれくらい強くなってるのか楽しみだな」
「私の強さを楽しみにしてくれてる………?」
--ボッ
アリサは頭から湯気を出しながら白目になった。
◻︎
「ミーチェさん大丈夫ですか」
教会に戻ると修道女さんがバタバタしていた。
「また病気にかかった人が出たみたいなんです。 すみません、私はここを離れますね」
「ミーチェさん、ちょっとまって」
クロはミーチェを呼び止めると、袋を開けた。
「モンスターなんて人前にいきなり出したら怖がられますよ?」
「そうだねアリサ。 だけど大丈夫だよ」
「 スキル 変化 発動 」
「ハオって奴が使ってた変化のスキルですね」ーーと袋の中で、ビートが言う。
「と、とつぜん袋の中からお医者様が15人も!?」
ミーチェは目を大きく開けてそれ以上の言葉を失う。
「あぁ、この人達を患者さんのところまで案内させてくれ」
この後、15人……ではなく15匹のお医者が、街中の治療へと行くのであった。
ミーチェは疲れがどっと出たのか、2日ずっと寝ていたのであった。
「私たちももう少し、ここの近くで滞在しておきましょう。疫病の理由とか気になりますし」
アリサが提案するーー。
「そうだな。 この後も何かしら考えないとまたミーチェが無理をするだけだろうしな」
◻︎
ーーー数日後ーーー
--ワーワー!
「なんか外が騒がしくないか?」
俺は気になり窓を覗くと
「な、なんだこの状況!?」
「ミーチェってやつはどいつだ?」
「この教会にいるらしいぞ」
「でてこいよ! このクソ女!」
【過激派】タリスカーの信者が、ミーチェの教会の周りを囲んでいた——。
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