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018話 ◇◆修道女(シスター)◆◇


「次はどこに行こうかな」


「クロさん、あそこに小さな教会がありますーー」


「あぁ、少し寄ってみるか」


〜〜♪


 綺麗なピアノの音が鳴り響く。

 俺達はその演奏に聴き入っていた。


◻︎


「綺麗な演奏だったな」


 俺達は思わず拍手をした。


修道女(シスター)さん、こんにちは!」


 フラワーが元気よく挨拶をする。


「あら、こんにちは」


 ツヤツヤしたーー綺麗な黒髪の修道女はペコリと頭を下げた。


「お見苦しいところをお見せして申し訳ございません。 何の御用でしょうか」


「たまたま近くに教会があったのでね。 寄ってみたんだけど。 また演奏を聴きにきてもいいかい?」


「えぇ、それは全然構わないですよ。 もし何か他の用事があればいつでも言ってくださいね」


「ありがとう」


「はぁ、クロさん無自覚に口説いてるよ」


 アリサはため息をついた。


「さっきの演奏してた時ーー手を見てたんだけど荒れていたね」


「えぇ、最近この街に疫病が流行ってしまって。 私はこの街の患者様の手当てをしていますので」


「なるほどな」


 この修道女、寝ていないのであろう。

 目の下にクマが出来ている。


 --バンッ

 勢いよく扉が開いた。


「ミーチェ! あなた少しでも寝たほうがいいわよ!」


「お母さん、大丈夫。 さっきまで休憩してたから」


「いつ急患が来るかわからないから起きているのは偉いわ。 だけどあなたも限界よ。 少し休みましょう」


「このままだとミーチェさん倒れるな。 何か考えるかーー」


「クロさん、治癒系の魔法扱えるの?」


 アリサは不思議そうに質問をする。


「扱ったことないよ」


「……え? クロさん?」


◻︎


ーーー教会大聖堂ーーー


「ハオとゼラとか言うチンピラ男は使い物にならなかったな、シロ」


 タリスカーのトップであろう態度のでかいおじさんがため息をつきながら喋る。


「俺も少し手助けはしてあげたけど、初めから期待はしていなかったよ」


「あいつらの提案したモンスターをーー大量に発生させる作戦。 私たちが阻止すれば、さらにタリスカー信者が増えたものを……」


「ふんっ。 その程度の考えしか持たない、お前達はすぐ立場がなくなるだろうよ」


 シロは心の中で呟く。


「シロよ。 ニッカの動きはどうなっている? スパイだとバレてはないだろうな?」


「大丈夫だよ。 ニッカは元々穏健派だからね。 行動はあまりしていないかな」


「そうか、ならば問題はないのだな」


「ただ修道女(シスター)ミーチェは少し邪魔かもね。 かなりの人気だから、こちらの信仰の妨げになるだろうね」


「なるほど。 ならば適当に罪をでっち上げて、ミーチェには居なくなってもらおう」


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