表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

134/140

134話 ◇◆黒龍の鱗◆◇


「これは何でしょう?」


 ミーチェが物珍しそうな表情でビートの持っている何物かを見つめている。

 俺もその何物かに目を向けた。

 黒く澄んでいてキラキラしている。


「うわぁ。 綺麗ですね」


 フラワーはマジマジと見つめた。

 俺はその黒くキラキラした物を手にとる。


「これは…龍の鱗?」


「その鱗は確かに龍で間違いなさそうです」


 アリサが鱗を見ながら言う。


「どの龍族のか分かる?」

 

 俺の質問にアリサは首を振った。


「やっぱりアリサでも会った事ない龍多いのか」


「そうですね。 さすがに出会った事ない龍族は多いです。 龍族自体そんなに沢山いる種族ではないとは思うのですが。 むしろクロさんは龍族に遭遇し過ぎな位です。 でもこの鱗はもしかしたら有名な龍の物かもしれません。 私も噂を聞いただけの龍族なのでまだ断定するのは早いですが」


「そんなに有名なら俺でも知ってる?」


 俺は冗談半分で質問したがーー。


「この前話していた龍です」


 アリサは真剣な表情で言った。


「もしかして、この前土龍クルルさんが言ってた同族殺しの龍か?」


 コクリと頷くアリサ。


「はい。 黒い龍だと言う噂は聞いていたので、この鱗がもしかしたらその龍のものかもしれません」


 俺は黙って黒い鱗を見つめた。

 同族殺しの龍と屋根の上の何者か…それにシロ兄ちゃんーーこの3人に何かしら接点があるのかもしれない。

 

 ーーー


「そういえば島長。 あの事は式典で言わなかったのか」


 島長と島の出店のオーナーであろうおじさんが話している。


「言うつもりだったのだけれどね」


 島長のウィンドはおじさんの顔を見て答えた。


「私が地上人ではなく風龍で龍族の1人だって事。 あの騒ぎの後だったから言うタイミングを逃してしまったよ。 それに多分気づいてる者もいそうだ」


「そうなのか?」


 おじさんがびっくりした様子で質問をする。


「同じ龍がいたからね。 会ったのはかなり昔だから忘れてるかもしれないがね」


「ねね。 その話…私聞こえてるの大丈夫だった?」


 リーシャがこそっと顔を出した。


「リーシャ殿。 ここに来て良かったのですか? まだ安静にしていた方が…」



数ある小説の中でこの作品を読んでいただいたこと本当にありがとうございます。


もし少しでも興味が湧いた方、下にある☆☆☆☆☆で応援してください! 

励みになるのでよかったらぜひお願いします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ