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128話 ◇◆島長◆◇


「私なんかの為に仲間が…すまない」


 俺達は会場に戻っている途中で島長のウィンドと合流した。


「この後、トウカイ式典はどうなるのですか?」


「私も急いで出たので、状況はわからない…」


 俺は島の話などを聞きたいと思っていたが、今はそんな気分にはなれなかった。


「さっき庇ってくれた彼女はーー」


 俺は島長に伝えるべきことだけ伝えた。


 ーーー


 トウカイ式典会場に戻ると、兵士達が先程、島長が挨拶をした場所に立っていた。


「お前達! 先程の矢は魔族が放ったものだ! このままでは魔族達にこの島を好き放題荒らされるぞ!!!」


「ここにいる魔族達もグルかもしれないな!」


 あたりの雰囲気は今にも揉めそうな一触即発状態だ。

 武器など何も持たない島の魔族達は怯えている。


「もうすぐ魔界に侵攻する兵士を1人でも集めたい! 勇気ある戦士はいないか!?」


「初代勇者の作ったこの自由を荒らされてもいいのか!?」


 タリスカーの兵士たちは島の地上人達に問いかけている。


「お…俺は! やるぞ!!」


「俺もだー!」


「魔族なんかに支配されてたまるか!」


「ちょっと、まだ魔族だって証拠は…」


 島の住民の1人が何かを言いかけたその時ーー。


「ちょっと待つんだ!!!」


 トウカイ島の住民や観光客、タリスカーの兵士は出入り口の方に目をやった。


「島長!!」


「先程矢を放った者は…取り逃したが、魔族だと言う証拠はなかった!」


 島長のウィンドは話を続ける。


「それに皆、目の前で見たであろう。 私を庇って傷ついたものを。 彼女は魔王だぞ!!!」


「ま、魔王!?」


 会場中がざわめいた。


「その魔王に私は命を救ってもらった。 それなのに皆は魔族への攻撃を仕掛けると言うのか!?」


「魔王って怖い存在だと聞いていたけど…あんな少女でも魔王なのか。 それに俺達の島長を命懸けで守ってくれたのに…。 俺達は…」


「先程の話で魔族の方々も怖がっているだろう…! 地上人の方々はもし攻め込む気がないのであれば後日きちんと謝罪しておくように…!」


 魔族と地上人の間に亀裂ができかけたが、リーシャの行動がこの島を救ったのかもしれない。


「それよりリーシャさんは!?」


 島長と俺達は緊急措置用のテントに駆け寄った。


数ある小説の中でこの作品を読んでいただいたこと本当にありがとうございます。


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