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122話 ◇◆透視スキル◆◇


「クロさん遅いですね」


「そんなにそわそわしても仕方ないでしょ。 マリアさん」


「逆にこの状況でも、不安になっていない私達が異常なのかもしれませんね。 アリサさん」


「フラワーちゃんと私くらいかしら? ミーチェちゃんは、今回に限った話じゃなくてーー割といつもそわそわしてるし…。 リーシャちゃん達はあれは…冷静なの?」


「リーシャ様、もし戦争が始まった場合は我々はどうすれば…?」


 吸血鬼カーミラは不安そうに尋ねた。


「正直、傍観といった所かしら? クロ達に危害を加えた者を排除すればいいんじゃない?」


「ですが、魔王様であるあなたに危害を加える可能性も考えるとーー私は側近として護衛にあたった方がいいのでは?」


 側近のナルはリーシャに小声で提案をする。

 ーーゴフッ

 ナルのみぞおちにリーシャの拳が炸裂する。


「私だけじゃなくて皆を守る事を考えなさい」


「グフッ。 それそうですね…」


 そう言いながら倒れ込むナル。


「あらら、ナルさん…。 それでは誰も守れないですよ…」


 カーミラは少し呆れた様子でナルのお腹をさすった。


 ーーー


「クロ様、もうすぐ始まりますよ!」


「よし! できた…! ビート、急いでトウカイ式典会場に向かうぞ!」


「わかりました! ってトウカイ式典ってなんですか?」


「え。 ビートお前ーー収納袋の中で話を聞いてなかったのか…?」


「すみません…。 多分その時寝てました…」


 俺はトウカイ式典会場に向かいながらビートにこれまでの経緯を話した。

 途中、何度か頭を抱えてる時もあったが、どうやら話を飲み込めたらしい。


 ーーー


「クロ様、急いで急いで! これ着てください!」


 フラワーが何か袋に入ってる物を渡してきた。


「これは?」


「さっきの出店のおじさんがくれました」


「おお!」


 袋を開けると黒色の法被が入っていた。


「おぉ…」


 俺はーー袋の中身などどうでも良くなった。

 目の前には、フラワー達の可憐な浴衣姿がそこにはあった…。


「俺の透視スキルで皆のその下に履いてる下着姿を覗くか…」


「クロ…魔王様の下着…。 何色ですか…?」


 俺は自分が持っていないスキルを冗談半分で言ったがーー想いもよらない人物が食いついてきた。

 ナルはソワソワしながら俺に尋ねている。

 バレたらーーまた殴られるだろうに…。


「リーシャは…赤だ」


 俺は適当にリーシャの好きな色を言った。


「フラワーは白で…。 アリサは黄色…。 ミーチェさんは大人っぽい透けた…。 マリアさんも…」


 と俺はナルが食いついてきた事がーー少し嬉しかったのか、全員のを適当に言った。


「あんた達…バレてるわよ」


 後ろを振り向くと魔王リーシャが鬼の形相で俺とナルを睨みつけている…。


「あれ、実際に見えてるかもしれないですね…」


「私達の当てられてるし…。 湖に行ったふりして私達の着替え覗いてた…? クロさん私にやっと興味が…」


 フラワーとアリサが小さな声で話をしているが、俺とナルはそれどころではなくーー結局リーシャに捕まり大説教を食らった…。




数ある小説の中でこの作品を読んでいただいたこと本当にありがとうございます。


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