118話 ◇◆教会大聖堂爆破◆◇
ーーーとある街ーーー
「はぁ。 最近のタリスカーお先真っ暗じゃないか?」
「おいおい。 所属先の悪口はやめとけよ…。 シロ様に聞かれたら殺されかねないぞ」
タリスカーに所属している金髪の兵士と黒髪の兵士ーー2人がコソコソと周りを気にしながら話をしている。
「確かにな。 この前、タリスカーのNo.2のへーデル様の首を刎ねたらしいぞ」
「聞いた聞いた。 正直、へーデル様がいなくなったらタリスカー終わるんじゃないかなと思うんだけど」
「あぁ、タリスカーで起きてた問題とか、殆ど裏でーー沈めてたらしいぞ」
「シロ様も、前はあんな横暴な人ではなかった気がするけど…」
「なんであんな風に変わってしまったのだろう」
「本当に別人みたいに変わってしまったよな」
ーーーその頃、教会大聖堂ーーー
「ケル様、協会大聖堂につきました」
「この中にマリアがいるだろう。 生死は問わない。 見つけ次第俺の目の前に連れてこい!」
獣人族の魔王ケルの部下達は、ゾロゾロと教会大聖堂内に突入した。
1時間ほど経ったであろうか。
部下の1人がケルに報告に来た。
「ケル様、誰もいません!!」
「何? 大聖母マリアの部下1人もいないのか?」
「全くいません。 それに書類なども全て無くなっています。 教会の機密情報なども全てありません」
「なんだ…と? 正直、マリアの存在などどうでも良かったがーー教会の機密は今後の活動費の資金に出来ると思ったが…。 誰もいないとなると、何か罠があるかもしれないな」
とケルは心の中で呟いた。
悔しそうに拳を握るしめるケルだが、今後の事を考え急いで行動する。
「お前達、ここには何もない。 何か問題が起きる前に撤退するぞ。 俺達が漁った形跡は残さない様にしておけよ!」
そう言うとケルの部下達が漁った際に、仕込んでいた爆弾のスイッチをーー部下達は一斉に押し始めた。
ーードンドンドンと教会大聖堂内に爆発音が響き渡る。
教会大聖堂の近くの街の住人達がその音を聞き、駆けつける。
住人達は目の前の光景を目の当たりにし、自分の目を疑った。
教会大聖堂があった場所はーー辺り一面焼け野原となっていたのだ。
その場には、既にケルとケルの部下達はいなかったようだ。
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