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117話 ◇◆貯金庫◆◇


「これは、マリアがシロの手に渡るかどうかで戦況が大きく変わる」


「マリアさんが捕まらない限り、兵士が集まる事はなさそうって事ですか?」

 ごくごくと飲み物を飲みながら聞くミーチェ。


「いや、どうだろう。 もし大規模なお金の移動がありタリスカーがお金を持っていることを民衆が知れば集まるだろう」


 俺はここに勝機を感じていた。


「逆にタリスカーがお金がない事をーーもし発覚させれば、むしろ兵士の数も減るだろうね。 お金が支払われそうにない所で仕事なんてしたくないだろう?」


「そんなのいやですよ。 タダ働きなんて」


 アリサはイヤイヤと首をブンブン振った。


「マリア、実際のところタリスカーってお金持っているの?」


「タリスカーは今は資金不足だった気がします。 軍資金の増額を要求されたのですが、私はきっぱり断りましたので。 教会のお金を保管している貯金庫を襲われない限りは…」


「その貯金庫が襲われたら…?」


「でも貯金庫を守っているのは教会内でも1、2の実力者ですよ。 たとえシロであってもそう簡単にあの2人を倒す事は出来ないかと」


「大人数で攻め込まれたりされないのか?」


「強力な結界を黄金龍の方から作っていただいてーー私とその2人の守護者は貯金庫の半径5km以内をいつでも出入り出来ますが、それ以外だと1人ずつしか入れない様に結界がされているのです。 大人数で攻めてくる対策ですね」


「なるほど。 1人ずつしか入れないけど1人はいつでも入れるのか?」


「いえ、私の許可の証が無いと入れないのでーー今までに入ったことあるのは結界を作りに来た黄金龍さんだけですね」


「なるほどな。 そこまで結界が厳重なら貯金庫が襲われる心配はなさそうだな」


 ーーー


「教会大聖堂は、ネズミ1匹たりともいませんでした、シロ様」


「チッ、何かの用事に全員で出たのかそれとも…。 俺の計画がバレたか。 おい、へーデルを呼べ」


 へーデルはタリスカーのトップ2だ。

 タリスカーにしては、あまり過激な行動を取る事がなくーー冷静沈着な男である。


「かしこまりました」


「およびでしょうか?シロ様」


 シロの前で深々と頭を下げるヘーデル。

 するとシロはへーデルの首にめがけて剣を振り下ろす。

 ーーピチャチャ

 床にへーデルの血がぶちまけられる。


「この計画を知っているのは、へーデルと俺くらいだ。 お前が、マリアに情報を流したのだろう。 まぁ、もう聞こえないか」



数ある小説の中でこの作品を読んでいただいたこと本当にありがとうございます。


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