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116話 ◇◆鳥魔族◆◇


「この店とかどうかしら?」


 マリアは、美味しそうな居酒屋を指さす。


 ーー鳥魔族ーー


「なんだかこの赤い文字と黄色い背景の看板、覚えやすいわね」


 リーシャはどうやら鳥魔族の看板のデザインが気に入ったようだ。

 多分なのだがリーシャは赤色が大好きなのだ。

 日頃から身につけているもの、店で目に止まるものは大抵赤色。

 本人には聞かないがリーシャの事も少しずつ分かってきた気がして俺はなんだか嬉しくなった。


「トウカイ島のお店ってお酒以外の飲み物もお手軽なお値段なのに美味しいですね」


 ミーチェはオレンジジュースをクピクピと飲みながら言った。


「この島の食べ物と飲み物はクセが強いのに美味しいわね」


 リーシャはお酒をグイッと飲みながら言った。

 顔が真っ赤だが酔っているのか?と不安にはなったが、魔王だし大丈夫だろう。

 確かにーーリーシャの言う通りこの島の飲食物はクセが強い。

 オレンジジュースは一般的に売られているオレンジジュースより酸味が強い。

 コーヒーもブラックではなくーー微糖にしても苦みの主張が激しい。

 なのに、何故かとまらなくなるほどーー美味しいのだ。


「なぁ、お前あの募集どう思うよ」


「あぁ、なんか兵隊集めてたやつだよな」


 俺たちの後ろの席にいるーー二人組の腕っ節の強そうな男達がジョッキに手を当てながら喋っている。


「あれ報酬的には悪くないよな」


「でもタリスカーって既に協会の別の派閥と揉めてたよな?」


「【穏健派】ニッカだろ?」


「そうそう。 普通に考えてさ、既に内部抗争してるところが魔界に攻めに行くのでも苦しいと思うんだ。 本当に支払われると思うか?」


「まぁ、教会のトップでもないし。 協会内の資金全部使える訳ではないしな。 普通に考えて支払われないだろうな」


「クロ様、今の聞きました?」


 フラワーは二人組には聞かれないように小さな声で喋る。


「聞いてたよ。 大聖母マリアを狙う明確な理由がまた一つ分かったね」


 俺はマリアに負けた時の濡れ衣を着せるためだけだと思っていたがーーどうやら違うらしい。

 さっさとマリアを教会のトップから失脚させ、教会の資金を餌に魔界に侵攻するための兵士を集めるつもりなのだろう。

 もし、敗戦した場合はーーマリアを民衆の前に出し首謀者だと言えばいい。

 二重にマリアを利用するつもりだったのだ。

 いやーーもしかしたら、もっと利用しようとしているかも知れない。

数ある小説の中でこの作品を読んでいただいたこと本当にありがとうございます。


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