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110話 ◇◆見たことある獣人族◆◇


「あの不気味な宿…泊まるのいいけど。 周りに何も店無いね」


「まぁまぁ、中は意外と綺麗かもしれないじゃ無いですか」


 マリアは少しワクワクしてるような雰囲気で言った。

 そうして俺達は宿の前に着くと辺りを確認した。

 人影も見当たらず、ドアをノックしてみるも反応が無かった。


「もうここに人いないのかもしれないね」


「でも中に影が見えますよ?」


 ミーチェが不思議そうに奥の部屋を指さした。


「え?」


 確かに、人影がそこにはあった。

 人影というより魔物の影。

 それも見た事があるシルエットだった。


「あの影って…」


「えぇ…。 間違いありませんね」


 そう言うとドアを蹴破り中に入るカーミラ。


「ごめんなさい、ごめんなさい」


 大家が見当たらないが一応ドアを壊した事を俺は謝った。


「あなたここで何してるの?」


「お…お前は!?」


 目の前にいたのは見たことある獣人族だった。


「こんなところにいたのか、ケル」


 殺されかけたカーミラは、怒りの隠せず牙をギラつかせていた。


「わ、私はケルではございません!」


 見た目は瓜二つだが声が全然似ておらず、ケルではないのかもしれない。

 だが、もしかしたらスキルか何かで声を変えている可能性もある。


「わ…私はケル兄さんの弟のロスです! こ…殺さないで!」


 ビクビクと怯えていた彼に、流石のカーミラも少し威嚇態勢を解いた。


「ケルに弟さんがいた事は聞いています。 なんでこんなところにいるんですか?」


 カーミラもケルの弟は初めて見たようだ。

 喋らなければ本当に見間違えてしまう位似ている。

 だが、態度はよそよそしく覇気がなくまるで別人だ。


「あなた…魔王リーシャさんですよね…。 ケル兄さんから話は聞いています。 聞いた通りの見た目だ…」


「いや、魔王リーシャはこっちだから」


 俺はカーミラの方ではなく、魔王リーシャに視線を合わせる。


「え? こちらの方が魔王リーシャさんなのですか…?」


 話がややこしくなる前に俺達は魔王リーシャの代わりに吸血鬼カーミラが魔王会議に出席していた事を話した。

 話しちゃっても大丈夫だったのかな…。

 と、少し疑問に思ってしまったけどロスは何だか喋っても問題なさそうだなと思ってしまった。


「あの…。 僕、兄に話を持ちかけられて…。 でも僕争い事嫌いだから断って…。 そしたら次の日から話を聞いてしまった僕の命を兄達が狙うになってしまって…。 気がついたらここまで来て隠れていたんです」

数ある小説の中でこの作品を読んでいただいたこと本当にありがとうございます。


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