八月・6
他の作家さん達を見ると、皆さん結構短いスパンで短期間に投稿していらっしゃいます?
参考にさせて頂き、自分も今後は短期間での投稿に切り替えていきたいと思います。
翌日。
叔父さんの車に乗せてもらい、美幸を伴って登校すると、ちょっとした騒ぎになった。
特に青野と松元からは即座に追い詰め……、もとい問い詰められた。
「あれ誰? アンタのカノジョ?」
「なんでそうなる、大人の方は俺の叔父さんで、女の子は従妹だよ」
「て、転校してくるとかって話じゃ……」
「それもない。東京生まれのお嬢様が、なんでこんな田舎に好き好んで転校してくるんだ」
微妙に田舎をディスってるようでちょっぴり罪悪感なのだが、ここが田舎というのは事実だし、彼女たちはそこで生まれ暮らしてきたのだ。それを当然のように受け入れた上で、更に話は続いたりする。
「え、アンタの親戚がなんでウチらの学校に来る訳?」
「あれ、知らなかったか? 従妹の方はともかく、叔父さんは毎年この時期に柔道部員の指導に来てるんだけどな」
「そうなの?」
「全然知らなかった……」
「まぁオレ達は屋外の部活動だし、体育館でやる柔道部や剣道部には基本関わりが無いからな」
「ふーん」
「それもそうか」
納得して頂けたようで何より。
……が、そこでトントン、と背後から肩を突かれた。
「で、そのイトコさんは何しに来た訳?」
振り返ると山口がいた。やけに笑顔なんだが、それが逆にちょっぴり怖い。と言うか何故ここにいる、今日は音楽室で度会先生と特訓じゃなかったか?
まぁ聞かれたのだし答えはしよう。
「実はアイツも柔道部でな、自分の父親の勇姿でも見たいのか、見学したいと言い出した」
「へぇ」
「ご納得頂けてない様子?」
「そりゃーあの美人なイトコさんが、さっきからジーッと初川のことを見つめてればねぇ」
「は?」
振り向くと美幸がサッと視線を逸らす。なんなんだ。
「制服姿が珍しいとかじゃないのか?」
「あっ、ホラまた」
サッと振り向くとササッと逸らす。なんだか『志村ー、後ろー!』ごっこでもやってる様な気になるよ……なッ!
サッ!
ササッ!
「おのれ」
サッ、ササッ。サッ、ササッ。サッ、ササッ。
こうなると、ちょっと意地でもこちらを見ている証拠が掴みたくなる。
しょうがないじゃない、人間だもの。
「お楽しみの所悪いけど初川」
半分呆れた口調で青野が呼ぶ。
「いや別に楽しくはないが」
「そろそろ時間なんだけど」
「あ」
陸上のグラウンドより一段高いところでは、部員達が集まって準備を始めていた。
ガットの張り具合を見ている者、シューズのヒモを締めている者、ウェアの袖から制汗スプレーを……、ってここ外ですよ伊庭センパイ!?
そういうのは更衣室で終えてから来て下さいよ、いやマジで。同級生男子がちょっと顔を赤らめちゃってるんですがそれは。
俺の動揺は一旦コッチに置くとして。
てことは、間もなく吉田もやって来る頃合いだろう。部活開始早々、誰かが怒られる姿というのはあまりよろしくない。
と言うか、今日は伊吹先輩が頑張って来ているのだ。余計な心的負担を抱え込ませるのだけは、絶対に回避しないとマズい。
「悪いな山口、松元、話はまた昼にな」
そう言い残し、俺は青野を伴って行為室 もとい更衣室に向かった。ええい!




