第7章 テンプレ異世界でも事前準備がモノを言う④
ヤバいっ!すごい顔でこっちを狙ってくる。さっきのコボルト狩りの要領で処理されてしまう・・・
そうだ、裸マントに馬の被り物をしてたらそりゃバケモノ扱いされてしまうに決まってる。取り急ぎ頭の被り物を取り外して、自身が坂本であることを伝える。
驚いた顔をしてマイヤー君が武器を下ろしてくれた。カーラさんは早く弓を下ろしてくれませんか!コン太君も笑ってないで早く説得してっ!
とりあえずここに閉じ込められてから起きたことを3人に説明すると、皆が驚きと共に詰め寄られた。
「あのヤギの悪魔を倒したんですか!?あれはギルドでも誰も手を出せない存在だったんです。この罠にかからない限り誰も倒せないので放置してましたが。それよりもどうやってあの悪魔を倒せたのでしょうか!?」
存在は知っていただと・・・ということは、ここから脱出する手段があるということだろうか。それを教えてくれればどうにかなるというのに。
「まぁこちらの武器は少々特殊なので、1回だけならかなり強い敵と戦えるんです。その1回を使ってしまったのでもう何もできませんが。ただ、首に巻き着いたネックレスが取れなくなってしまってどうしていいか困っているのんです。」
3人にネックレスを見せても、特に埒が明かなかったために一度ギルドへ帰還することとなった。
ちなみにどうやって脱出するかを聞いたところ、決められた地点へワープする石を冒険者は持っているとのことだった。
なぜそれを俺にくれなかったのかと軽く不満げに伝えたが、「荷物持ちが勝手にトラップを触るなんて想定できない」と、当たり前の正論で返された。
とりあえずギルドまで到着するも、夜が遅くなってしまった為に責任者がおらず、明日に持ち越しとなった。
もともと今日は帰る予定ではなかったため、ディートさんも帰っているようだ。
それまではギルドの宿屋に泊まることになったが、どっと疲れてしまった影響かベッドに入った瞬間に眠りに落ちてしまった。




