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出会異世界系アプリ  作者: もりこー
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第3章 オフ会などの集いに誘われたら、周囲の物やその人の持ち物を確認してみよう-d

「まぁ、我々っていうとどんな範囲だと思うかい、さとし君」


「それはグループというような範囲でのくくりだと思いますが。」


 そう話をすると坂本さんがうなずきながら話を進める。


 「そう思うだろう、だがしかし彼らの言う我々の範囲は国家単位なんだ。何を言っているかよく分らないと思うが、そういうことなんだ。そしてそれらをまとめてるのが、そこにいるいずるさんということだね。」



 「どうやらこのオフ会は、異世界にいるファンタジー種族間での経営コミュニティを作るための会みたいなんだ。ただ、そこの参考モデルとしてマルチ商法を選んだのがおかしかったんだ。これだとその先に待っているのが不平と流通の限界なんだけどね。そこで私たちが、人間代表としてのマーケティングを手伝うという感じだな。」



 坂本さんの言いたいことはなんとなくわかるが、異世界がどうのっていうのが理解できなかった。



「ファンタジー種族間ってどういう意味なんでしょうか。僕はそこがどうしてもわからなかったんですが。」


 そういうといずるさんが間に入って話をしてくれた。



 「それは非常に単純なことよ。私たちが人間じゃないってことね。あなたのお兄さんが言う通りで私は悪魔なの。ちなみにメロスは私の部下よ。」



 「・・・どういうことです!?そんなの小説かアニメぐらいでしか聞いたことないですよ!!しかもこんな外れの街に、ファンタシー住民がオフ会するくらい住んでることに驚きですよ!!」



 思わず叫んでしまったが、これはしょうがないだろう。みんなも普通に暮らしてて、急に隣の家にドワーフとかエルフがいたらびっくりするでしょう!SNSに投稿しちゃいますよね??

 そんな話はつぶやきアプリとかでも見たことないですよ。



 「気持ちはよく分るよ。俺も昔はそう思ってた。でもこの町に住んでいると、これが当たり前なんじゃないかと思ってしまうんだ。おかげさまで出会いがどんどん遠のいていくんだ。今回だってようやっと普通の出会いかと思ってたのに、カマかけて話に乗ったらこの様だよ。」



 坂本さんが悲しそうな眼をして慰めてくれた。彼には一体どのような辛い展開があったんだろうか。

 そう話している中で兄貴だけがずっと笑っていた。


 「現実は小説より奇なりとよく言うが、実際目の当たりにするのは実にいい。そもそも宗教上の存在と思っていた悪魔という存在が本当に想像していることが驚きだな。」


 とりあえずメロスさんと出さんに詳しい話を聞くしかないな。

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