第3章 オフ会などの集いに誘われたら、周囲の物やその人の持ち物を確認してみよう③
さて、とりあえずここが待ち合わせ場所のカラオケだったはず・・・
見た所30人ぐらいか?ものすごい人数が集まっているじゃないか。これではだれが出さんかが分からないので電話で話しながら合流できた。
実際の出さんは毛先が外ハネしているミドルボブで、非常に可愛いらしい中に大人の魅力が出てて・・・いいじゃないですか。控えめに言って最高じゃないか。
「直接は初めましてですね坂本さん!今日はオフ会楽しんじゃいましょう!
ここで同じ趣味の友人とか探して出会いを含めたり新しい趣味を見つけるのもいいですよ!
私もいろんな坂本さんを見てみたいので今日は色々話したいですっ^^もちろん坂本さんが連れてきてくださった友人の方々もですが。」
・・・今のところ普通ではないか。周りの参加者も見たところ同じ肌色だし、何か羽が生えたりとかはしていないな。ただ一つ言えることはみんな美男美女がそろっていないか・・・?俺ら浮いてしまっているような気がする。
隣を見ると岳は手持無沙汰な感じで周りを見ている。こいつはまぁいいとして、弟の聡君は出さんを見て顔を真っ赤にしている。きれいな女性の微笑みを受けると照れる年ごろか。
さて、とりあえず中に入って様々な人間と話してみて傾向が大体わかって来た。
オフ会初参加メンバーは非常に初々しい人間が多いのに比べ、今回誘ってきた側の人間はみな何か余裕のようなものを纏っている。
この状況を同じく把握したようで、アイツ(たかし)が話しかけてくる。
「ここはまるで奴隷のバザー会場のようだな。あそこを見てみろ、奴隷商同士が商品の入れ替えをしているかの様だぞ。」
見てみると、ベテランっぽい人が初参加組の人たちに自己紹介を促している光景であった。
「お前はいちいち、曲解して物事を把握するのはやめろ。そういうことばかり言っているから独り者なんだぞ。」
「そんなことを言ってもな。お前ももう少ししたら気づくと思うので何も言わんが、俺がさっき話したことはよく理解できると思うぞ。まぁ面白いことが起きるって予測が本当に当たってて俺は満足だ。」
そう言って勝手に満足している岳がなんだか腹立たしい。
ベテラン組と初参加組の違いかぁ・・・あぁ、なるほど。
ベテラン組の身に着けてるアクセサリーや、会話で誘導しているコミュニティの方向性が同じなのか。
初参加組はみな若い分、緊張でそのコミュニティの行き着く先に気づいていないようだ。
・・・これ、マルチ勧誘用のオフ会か。まぁ異世界要素ではないがイレギュラーじゃないか。
ちなみに、私はオフ会の会場で端っこに飾ってある本の筆者から気づけました。皆さんも気を付けよう!
あと、岳をメインにするつもりはないのに、いちいち話が長いから主導権を取られてしまう・・・