新しい武器(あいぼう)とにっくきアーサー
彼女の為にドラゴンの逆鱗を取りに行きます。の続編になります。
これはまずい状況になったと思いお会計を済ませ店の裏口から急いで帰る。
ただ、急いで走ったためあまり来慣れていない地区に入ってしまい辺りを見回しながら歩いて進んでいく。
そこにあまり見慣れない武器屋さんが有りぶらっと店に入る。
「いらっしやい」
ぶっきらぼうに店主であるドワーフの声が響く。
こっちをしばらく注視して何も言わずに奥から一つの武器を出してきた。
「武器を探しているんだろう」
「あんちゃんには人族の武器では駄目だから」
「これを試してみな」
愛想無しに話しているが、俺の要望がわかるみたいだ。
持ってきた武器は、バトルアックスだ。
とあるアプリゲームのゴールデンな男がつかいこなしている武器だ。
これで解らなければ、1970年代の緑色の量産型のロボットが持っている接近戦用の武器である。
「俺のお師匠さんの試作品だ」
「人族以外の者でないと使い切れないから」
「そんな奴がきたら、出してやんなと言い付けなんだ」
ご主人の言うとうりに武器を持ってみる。
何も考えずに持つ。
俺の表情が変わる。
ご主人がニヤっと笑う。
「良い、これ良い!」
持った感じだけでこれだと思った。
振った感じも最高だ。
「ご主人、この武器売ってくれないか」
即決だ。
「この武器は、人族以外が使う武器だ」
「あんちゃんには調度いいだろう」
「それには、必殺技が有る」
「魔力を込めると、刃の部分が真っ赤になり威力と破壊力が上がるとお師匠さんが言っていたから、たぶんあるんだろう」
ぶっきら棒に話をするが一つだけ納得がいかない。
「ご主人、俺人族だけど」
首を振りながらご主人が返答する。
「あんちゃん、わしが言っているのは見た目の話じゃないんだ」
「あんちゃんの中に流れている、魔力量と魔力の質と感じる雰囲気がわしには人族以外の者にしか感じられないんじゃ」
「だから、あんちゃんにこの武器を見せたんじゃ」
「思い当たる節があるじゃろ」
考え込む俺・・・チ~ン!
「あった、思い当たる節があった」
「ご主人以外の人にも言われてた!」
ウンウンと頷くご主人。
それを見ながら、俺人間やめていくのかなーと考えてしまう。
しかしなぜ???
考え出したらきりがない今はこれを買うことを優先だ。
「ご主人この武器の値段は」
素直に聞く。
「金貨700枚」
凄い金額が来た。びっくりした。
「ご主人高すぎる、せめて、ホルスター付きで300枚で」
さあ、ここから値切りの始まりだが700枚から値下げが無い。
いくら話しても帰ろうとしても値下げが無い。
せめて、ホルスター付きで落ち着いた。
完敗である。
ただ、一品物の魔石もふんだんに使っているみたいで仕方がないと思うことにする。
「ご主人、後日お金を持って取りに来るので今日は帰ります」
挨拶をして帰ろうとすると。
「まてまて、あんちゃんの名前は」
自己紹介していなかった。
「俺、カイって言います」
名前を言って店を出る。
すぐさまレイラのお店に向かう、お金を受け取らないと買えないからだ。
心は猛禽類の前にでていくウサギの気分である。
お店に就くと、レイラはいなかった。
ご主人もいなかったので、番頭さんに金貨を800枚用意してくれる様にお願いし、残りは商業ギルドに口座開設をして預ける形で話がまとまった。
大鷲レイラがいない内にお店を出て部屋に帰るとにする。
そんなこんなで翌日。
朝飯を食べ冒険者ギルドに向かう。
到着後、窓から三人組がいないか確認をしようとする怪しい男の俺。
その後ろから。
「よう、色男」
シンが声お掛けてくる。
「よう」
挨拶をしてシンを探していた俺は、昨日の武器屋の事を聞いてみた。
やはり知っていた。
腕は良いが変わり者の為お客は少ないそうだ。
「その、ご主人から武器を買った。昼から訓練に付き合ってくれ」
シンに練習相手を頼む。
「すまん、今からパーティーでクエストなんだ」
断られるがパーティーを何時組んだの?
「パーティー?」
疑問符である。
「お前が、愛に生きている間に、フレ同士で組んだ」
「すまんな」
「じゃあ、行ってくるわ」
そう言うと、ギルドに入っていくシン。
取り残された感がタップリと醸し出さりる俺。
「寂しい」
ひとり呟いてしまう。
仕方ないので、冒険者ギルドに入ろうとすると。
「おはようございます。あなた♥」
その声と供に、大鷲に捕獲されお店まで連行される。
まあいいか、この後、寄る予定だしと思いながら。
お店に行くと、ギルマスもお店にいて昨日の件の段取りが滞りなく済んだ。
800枚の金貨を背中のリックに入れて、お店を後にし武器屋まで武器を取りに行く。
勿論、レイラさんは付いて来ている。用事は無いのだろうか?
そんなことを思いながらも、当たり障りのない会話をしながらお店に到着。
「こんにちは」
挨拶をしながらお店に入る。
勿論レイラも一緒に。
「早いな」
「そんなに、得物が欲しいのかい」
ぶっきら棒にご主人の返事が返ってくる。
「ええ、得物が無いと何も出来ませんから」
「すぐに使いこなせる様にならないと、クエストにも行けないですから」
嬉しそうに話す俺の話を聞いて、ご主人もうれしそうに見える。
早速、カウンターで代金を支払い、裏からバトルアックスとホルスターが出てくる。
改めて、持って見てもしっくりと手に馴染み、これしか無いと再認識させてくれる。
「ご主人ありがとう、これからギルドで訓練してくるよ」
新しい玩具を買った子供の様にはしゃいでいる。
レイラは横で少し呆れていた。
「メンテナンスには持って来るのじゃぞ」
「その武器は特殊じゃからの」
その言葉を聞きながら、店を出るカイ達。
すぐに冒険者ギルドに向かい訓練を始める。
訓練の相手はハイネだ。
ここから数日、部屋と冒険者ギルドの往復でひたすら訓練を積み、バトルアックスを自分の物にしていく。
ただ、何か解らないが自分の中で変化が起こり始めているにも気付かずに。
訓練を初めて4日目の事、一人の男が訪ねて来た。
クエストの依頼を持って。
受付嬢に聞き、訓練場にあの男がやって来た。
アーサーである。
騎士団の部下を数人連れて。
「カイ!」
声が掛かっても気が付かない振りをする。
だって、憎っくきアーサーだからだ。
俺の恋を返せ・・・
聞こえないふりをしていると、訓練場に降りて来ていきなり切りかかって来た。
するりと避ける
「危ないじゃないか」
当てる気のない攻撃だと分かっていても、文句を言う。
「やっと、こっちを見てくれた」
「カイ、あなたに騎士団からご指名で依頼に参りました」
「嫌だ」
話を聞き終わる前に拒否をする。
聞くまで無いよね。
「絶対嫌だ」
再度念押しをする。
するとアーサーは、困った顔をするが一言いう。
「ドラゴンから生還した。カイさんでないと難しい依頼なんだ」
自尊心をくすぐるアピールだが。
俺は首を横に振る。
「危ない橋は渡りたくない」
「お前達で行けばいいだろう」
アーサーはすかさず言葉を返す。
「俺たちも行くし他の町のギルドにも依頼を掛ける」
「しかも、王家からの依頼なんだ」
「拒否権は無い」
俺は問答無用でクエスト参加はしたくない。
「じゃあ、対戦で俺に勝ったらな」
アーサーは受けた立つ。
「カイ勝負だ」
それが合図だった。
二人りは左右に別れお互いに距離を取る。
俺の戦い方は、ヒット&アウェイだがアーサーはどう来るやら。
俺は、アーサーを中心に右に左に回りながらチャンスをうかがう。
「ザッ!」
凄い踏み込みと供にアーサーの剣が正面から振り下ろされる。
左にかわすとすぐさま、右手での薙ぎ払いが来る、美しい一連の流れだ。
反撃をする暇もない。
堪らず大きく距離を取るも、すぐさま距離を詰め攻撃に入る。
怒涛のラッシュである。
俺は防戦一方で、チャンスすらない。
流石は騎士団副団長である。
5分、10分と戦っていると、何時の間にかギャラリーが増えている。
ギルドのメンバーは勿論の事、俺とアーサーのどちらが勝つか賭けているし、ギャラリーの中には、クエストから帰って来たシンやアイル・ダビデ・クララなどもいた。
チャンスも無いまま、一方的に攻められているが、唯一反撃の方法を見つけた。
誘われているかも知れないが、そこを狙う。
また、アーサーのラッシュが始まる、凄いスタミナだ。
防戦一方の俺だが、ラッシュが終わり距離を取ろうとした時に、一気に距離を詰めだす。
バトルアックスに魔力を込めながら。
アックスの刃の部分が赤く発行しているのが分かるが構わず上から振り下ろす。
アーサーは避け切れないと判断して、剣で防ぎに来るが・・・
「キィィィィーーーン」
音とともにアーサーの剣が切れた。
俺もアーサーも周りのギャラリーも目が点である。
アックスの攻撃で剣が切れたからである。
剣が切れてしまってはどうしようもなく両手を軽く上げ降参のポーズをするアーサー。
俺はと言うと、振り切って剣を切ったあと魔力切れを起こしその場で座り込んでしまい呆然としているのである。
たったの一撃で戦闘不能になってしまう。
もうへろへろである。
「俺の負けだ、剣を切られてはどうしようもない」
アーサーは負けを認めたが、俺は勝った気がしていない。
ただ一方的に攻められていたからだ。
「いや、俺の負けだ、あの後戦いを続けていたら俺は戦えないから」
素直に自分が負けだと思う。
そんな言葉を交わしていたら、ハイネが近づいて来て一言いう
「じゃ、引き分けで良いじゃない」
ハイネの言葉に二人ともが納得して引き分けとなる。
ただギャラリーは好きなことを言いながら酒場に消えて行った。
「ところで、カイ、その武器どこで手に入れた?」
アーサーが聞いてきた。
「そこのレストランを少し行ったとこの武器屋」
簡単な説明をする。
「気難しいご主人のお店か?」
アーサーも知ってるみたいだ。
「ああ、そうだ」
みんなが驚く!
「だからか、そんな特殊なアックスは」
「普通、剣なんて切れないぞ」
皆んなが頷く。
「必殺技があるのは聞いたから、初めて試したが威力も凄いが、魔力の消費も凄い」
「一か八かの必殺技だな」
正直な感想を言う。
改めて、アーサーの剣の切り口を見ると、綺麗に切れている。
必殺技の使い方も訓練が必要である事を確認して、一人で納得する。
「ところで、アーサーの持ってきた依頼て、どんな依頼」
話を変える。
「場所を変えよう」
キルドの食堂に場所を移す。
「実は・・・」
まとめるとこうだった。
北の山で海の魔物が泳いでると目撃情報が相次いでいるので、至急調査して欲しいとの事。
「仕方がないな」
ここは潔く依頼を受ける。
「ありがとう」
アーサーがお礼を言う。
「俺たちも一緒に行くぞ」
アイルがクララの方を見ながら言う。
嬉しそうなクララ。
「カイ様が行くのでしたら、わたくしも参加しますわ」
自信たっぷりに参加表明をするハイネ。
参加出来ないレイラは少し悔しそうだが仕方がない。
ちなみに、シン達の参加表明は無い。
まあ、そうだろうなと心の中で思う。
それからは、具体的な事を相談して解散となる。
シン達不参加組は何時の間にかいなくなっていた。
レイラは待っている。
三日後に出発する事となっいる早速準備だ。
「レイラさん、お願いしたいことがあります」
「お店に行きましょう」
この言葉を聞いてぱっと明るくなり、俺の腕に抱き着こうとする。
それを阻止する、ハイネとクララまたもや三つ巴の戦いが・・・
「いい加減にしてください」
「今から準備です」
珍しくダビデが発言する。
パシッとした言葉が響き、一同が頷き解散した。
皆と別れ、レイラのお店にハイネと供に向かい、番頭さんを捕まえて、あれやこれやと無理な注文を含めお願いする。
どんな海の魔物が出るか解らないから、毒消しと回復薬は多めに持っていく事にする。
出発までは時間が無い、テキパキと準備をして行くのであった。
素人の投稿作品です。
温かく見守ってください。
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