「世界』の平和を祈る歌(翼ロボVer.)
──《緑川 すみれ子》──
夜が好き
風吹く路地で酔い冷まし
ロボ相手にしに そのカフェ行こうか
桜もない
歩いて月虹 見る夢の中
セルロイドの花 匂うよ 冷んやり
もし仮に
ロボに命があるのなら
その猫耳に 萌えるのかもね?
そのカフェで
何度も何度も話すんだ
どれだけ「彼女」を好きかを ロボにね?
勘違い
してくれちゃってもいいよロボ
「彼女」が妬くほど美しい頰
頰を舐め
しょっぱい気がした なんの味?
(引かないでくれ、謝りますロボ)
──《ゆづき 翼 そっくりロボ》──
大好きな
人そっくりに 作られた
あなた 私を 好き データでは
嫌うのね?
心は無いから傷つかない
傷つかないってなぜ言っている?
好き、嫌い
「人の感情」知識はあるが
作られた私にそんなものない
──《緑川 すみれ子》──
体温は?
あの人そっくりなんだから。
求めた心は余計に疲れた
目の前に
いるのが「彼女」本人だったら
こんなにいっぱい話もできない
──《ゆづき 翼 そっくりロボ》──
しゃべれるの
あたしの意思ではないけれど
あなたが望む言葉のままね
「手をつなぎ
夜の公園ぶらぶらしたい」
「そのオプションに手が届かない?」
キスはイヤ
あんなことイヤ こんなことイヤ
一緒にいたい 真横に座って
別にその
プラトニックに憧れてるとか
なくてそれよりただ愛されたい
──《緑川 すみれ子》──
ロボットを?
いえいえ私の愛する「ひと」を、
愛してしまった?機械の「貴女」を。
見つめあい
ほら焦点もあっている
「貴女」は私がわかってるんでしょう
私の目を見ないでそんな上から目線
あの日と同じ冷めた眼差し
思うよう ならないところも
顔もそっくり
好きになるに決まっているだろ?
その夜さ
「貴女」を破壊した私は
器物破損で捕まったのさ
その夜から
じぶんの愛が わからない
壊した「彼女」を 愛してしまった?
まぁ いまだ
上手に愛せたこともない
だけどここまで不器用だったか?
人でない
モノを愛してしまうほど
おろかで 不埒で 孤独だったのか?
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世界中に悪人なんていないと思うんだ。
てゆうかそういう状況じゃないと
この詩が成り立たない。
この詩を成り立たす為だけでいいので
世界中から悪人よ、いなくなれよ。