すみれ子の『本気』
(もう、いい加減にして、
あなたの愛なんて、いらない。)
(いらないのよ、あなたの愛なんて。)
あなた、私のために何をしてくれたか、
本当に、わかってる?
私を支えるとか言いながら、
ちっとも支えてくれなかったじゃない。
私は本当にあなたのことが大好きだったけれど、
ここまで《好きの大きさ》に
差があるとは思わなかったよ。
どうして、あなたはそんなことができるの?
どうして、私の気持ちを
これっぽっちも考えてくれないの?
私は、私を支えて欲しいなぁとは思ったけれど、
私も眼前の敵を
余さず軒並み刈り取ってくれとは
思ってないのよ。
私をそんなに大事に大事にしないでよ。
啖呵の切り方を忘れるほど
戦いの場から遠ざけようとしないでよ。
私は、戦うことに人生の意味を見いだした女。
あなたの愛は、私を狂わす。
私のあなたへの好きの思いが、
まるで犬のおもちゃみたいに思えてしまうわ。
私もあなたのこと好きなつもりだったけど、
お互いの好きに、
ここまで大きな差があるとは
思わなかったわ。
好きで、好きで、好きで、好きで、好きで
あなたのことを好きで好きすぎて、
あなたを殺してしまうかもしれないと、
思っていたわ。
でも、あなたは私のためなら平気で死ぬでしょう?
本当の本当に、
私に何の感情を求めるでなく、
ただ私のために平気で死ぬでしょう?
自分の死で私がどれほど取り乱すかとか
一生自分のことを覚えていてくれるだろうかとか、
そんな打算(?笑)では決してなく、
本当に本当のはなしで、平気で死ぬでしょう、
私のためになら?
勝てるわけない、勝てるわけないよ。
そんな、あなたになんか。
だから、お願い、もう、いい加減にして。
あなたの愛なんて、いらない。
もう、いらないのよ。
あなたの愛なんて。
(フフ、だってねぇ)
(だって、死なれちゃ、困るからね)
だって、死なれちゃ、困るもん。