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天空の姫巫女 フィールア編  作者: 如月 茅紗
戦争と喪ったもの
30/47

四神の望みと姫の望み

更新遅くなりまして、すみませんっ!(´・ω・`;)

カオスな三人の神々による子どもじみた会話も終わり、オーレリアは重い腰をあげる。


「そろそろ戻らなければならないわ」

「「「……え」」」

「……」


なんなのだろうか、この捨てられた子犬のような視線は。

全員が全員、行かないで、と視線で訴えている。


……。全く、困った子たちだこと。


「時間が時間なのよ……、あと、近々戦争が起きそうだし、ゆっくりもしてられないわ」


ため息をつきつつそう言うと、四神たちは本当に嫌そうに顔を歪める。

そんな四神たちに笑いつつ、オーレリアはん、と身体を伸ばした。


そもそも四神たちは戦に向いていない、穏やかな性格の持ち主だ。

しかし、担う役目が世界の守護なため、戦争には否応なしに巻き込まれるのである。


青龍は東方守護。

白虎は西方守護。

朱雀は南方守護。

そして玄武は北方守護。

四神たちは四方の守護を司る(つかさど)神々なのだ。


「……いい? 私はね、この戦争を被害をいかに少なくして終わらせるか考えているの」


突然聞こえたオーレリアの言葉に、四神たちが訝しげに彼女を見る。そこにはいつになく真剣な表情。


「この度の戦争の被害は、甚大なものになると予測されるわ。だったら、私がその戦争に入り込むことで被害を少なくできるかもしれない、そう思ったの」

「「「「……」」」」


またか。

また、彼女はその身を犠牲にして世界を守るのか。


四神たちが、諦めにも似た気持ちでそう思う。

この心優しい女性(ひと)は、我が身を犠牲にして世界を━━━━あるいは国を、いつもいつも助けるのだ。

母のように。

━━━いや、母だからこそ。


だが、四神たちは彼女は無理しすぎだと思っている。

確かに子どもである人間たちを助けることは、母の役目であろう。

けれども彼女は、我が身が壊れるまで働くのだ。

それが当然とでも言うように━━━━。


四神たちも彼女の望みは知っている。

随分前に四神たちに言っていたのだ。


『子どもたちが、自分だけになっても━━━道を外れることがないよう、手助けをしたいの』


そう、笑いながら願いっていた。


「……無理してないか?」

「大丈夫よ。心配しないで」


青龍の問いかけに、微苦笑しつつ答えたオーレリアは、じゃあねと手を振って消えていった。

おそらく、王城に戻っていったのだろう。


四神たちにとって、彼女は特別。

母であるから、という理由ではなく、儚げに笑いけれど凛と佇む彼女を守りたいから。


それだけの理由で、彼らは動く。



我らが誇りの天空の姫巫女(そうぞうしゅ)よ。

貴女がそう望むなら。

我らはその願いの手助けになろう。

この手で貴女を守り抜こう。


ああ。

惜しむらくは、戦場で動く貴女を守れないことであろう━━━━。






基本的四神たちは、主人公至上主義ですね(´・ω・`;)

なかなかうまく動いてくれないので苦労してますw


さて、次回はどうなることやらw




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