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王妃候補・カルリアと魔法対決2

「……とんでもないことになったわね、これ……」


いきなりの宣戦布告であろうと慌てず騒がず呟くオーレリアに、半ば騎士たちに埋もれそうなアリスが叫んだ。


「オーレリア様、頑張ってくださいませ!」

「あぁ……うん、ありがとう」


半ば投げやりな感謝の言葉を述べると、巫女装束の裾をパンパンとはたく。

実はオーレリアは訓練所に来たときにドレスから巫女装束に衣装を変えていたのだ。

ドレスでは戦いにくいであるがゆえに。

カルリア姫もドレスから動きやすそうなワンピースへと着替えていた。


色んな意味で注目を浴びるふたりの王妃候補である。


「カルリア様……、ルールは」

「あぁそうでしたわ。ルールは魔法、剣術、弓術……とにかく何でもありです」

「……把握いたしましたわ」

「では、いざ!」

「……」


声も高らかに宣言したカルリアに、オーレリアがため息をついた。


「こちらからいかせていただきますわ!」

「どうぞ」


オーレリアが返事を返した途端。

大きな火の玉がオーレリアを襲う。


「……」


その場をピクリとも動かず、何もしないで立っていたオーレリアに当たると思いきや……、スッと消えてなくなった。

当のオーレリアは真顔で佇むばかり。


その間にもカルリアは電気と水の合成魔法を使って攻撃してくるが、その高位な魔法も呆気なく消えていった。


「「「……っ!?」」」


騎士たちとカルリアの顔に驚愕が走る。


「……、魔術無効化」


アリスがポツリと放った一言が、やけに大きく響いた。


「……では」


オーレリアが一言呟き、パチンと指を鳴らす。

すると、いくつもの光の玉が一つに溶け合い、大きくなった光球がカルリアに向かって放たれた。


オーレリアの口が動いていなかった。


無詠唱だった。



「……っ!!」


そして。


「……終わったわね」


オーレリアの感情のこもらない声が響く。

自らの身体を包む光が消えたとき、カルリアは茫然と前を見ていた。

どうやら、カルリアは負けたことが信じられないようだ。


それもそのはず。

たったの10分弱で決着がついたのだ。

驚かない方がおかしいだろう。

それに、フィアテージュ家の令嬢としてのプライドがあった。

負けるなんて許されなかった。

いや、そもそも負けることすら思っていなかった。


「……」


周りの騎士たちも茫然とオーレリアを見ており、アリスは得意気な顔で笑っていた。

ふっと苦笑し、ドレス姿に戻ると未だに座り込んでいるカルリアに治癒魔法をかける。


たいして怪我はしていなかったのが幸いしたのか、すぐ立てるようになったらしい。

カルリアは「……あなたはお強いのですね」と呟いた。


「……いいえ、カルリア様。私は強くなどありませんわ。ただの巫女なのですのよ」


その一言に、カルリアはそうですか……と言い、ありがとうございましたと笑いながら言った。


とても満足げな笑みで、戦士の一族にはふさわしい、穏やかな笑みだった。


それを見たオーレリアは、ふわりと優しく微笑んだ。



長くなってしまいましたねーw

戦闘シーンを表現するのが難しいです(^_^;)


次回はほのぼの系になると思います(^^)

ならなかったらスミマセン(´・ω・`)/~~

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