第6話 お偉いさんと初心な俺と
新年明けましておめでとうございます
今年も未熟ながら文を書かせていただきます
よろしくお願いします
現在、俺は国王の前にいる。
いや、国王だけではないな……
女王様に娘の姫様。
それに国に使えしお偉いさん。
前世で言う政治家みたいな人たち……でいいのか?
と、とにかく言いたいのは―――
「(す、すげぇ気まずい……)」
危うく口に出そうになったのを踏み止め、
騎士団長が説明を終えるのを待つ。
しかし視線はなぜか俺に集まってるし
そんなに黒髪って珍しいかな?
そんなことを考えつつ大人しくしているしかなかった…
「―――――っと、言う分けでございます」
「ふむ。顔を上げよ、大方把握した」
お、終わった
俺に集まっていた視線はすぐさま国王へと向き―――
「そこの黒髪。お主は王家の紋。それも6属性とはまったく別な物を持っているそうだな?」
光の速さで俺へと戻って来た。
流石に紋章は珍しい…と言うかありえないといった感じだ
周りの人たちがざわめき始め、
「こちらに来て拝見させてくださいませんか?」
王女の凛とした声で静粛と化す。
俺……死ぬのかな?
いや、国のモルモット…
いやだぁ…いや過ぎる
でも逆らったらもっと…
諦め半分妬け半分と言った表情を俺は隠しきれているだろうか?
正直俺は、王家の前に直面した事はない。
つまり、こんなプレッシャーに慣れているはずも無く――
平常心?何それ食えんの?
落ち着いてとか無理です
だから俺が今喋ると
「…う、うぃ…わ、わりゃした…」
盛大に噛んだね!
むしろ清々しいね!!
あざとい通り越して、皆同情もんだね!!!
うわぁ…
やっちゃった…
周りの痛々しい目線が一気に優しくなったし…
エリアさんからは母のような目で…
女王はあらあらと言った感じに微笑み
姫様は顔を赤らめつつ目を背け
しかしゆういつ国王だけが
「な!?それは!?」
スルーしてくださりました
それは優しさなのか、気がついていないのか?
と、取り合えず恥ずかしさを隠すために紋章をでかく使用!
紋に更なる魔力を込める。
刹那、空色に輝く左手の紋はその輝きを増し、空へと大きくなったソレがあらわになる。
ざわざわ… ざわざわ…
ざわざわ… ざわざわ…
流石に慌てだす周りの皆さん。
いいよ、いいよぉ…
その調子で俺の黒歴史を忘れろぉ…
騎士団長やエリアさんも瞳を大きく開いてこちらを見ている。
「っき、貴様!何者だっ!?」
空間に響く一人の声
それを合図に そうだそうだ と言わんばかりに俺への問いかけが始まる
「…うぁ……ぅ、み…ま……せ、ん…」
あぁ、自分から思い出させちゃった!?
意図的にやっているんじゃないんです!!
怖気ずいているだけです。所詮、チキン野郎ですから…
頬が熱くなるのを感じ
思わず俯いてします
そんな俺の状況を分かっているのか否か、
助け舟が出る。
「落ち着きなさい!!」
女王である。
その迫力かつ透き通るような綺麗な声は、その空間を黙らせることは容易い様だ。
た、助かった
俺…死ぬかと思った
主に羞恥で
しかし、一難さってまた一難と言う言葉があるように
「お、落ち着いてね…?こ、怖くないよ?」
俺へ近づくや否や、俺の頭を撫でて見つめてくるエメラルドの瞳。
綺麗なゴールドの髪と見事なまでの相性を見せるその瞳に、
思わず吸い込まれそうになる俺。
余りにも美しい容姿は美女と言って間違いないだろう。
だがしかし、その正体は―――
「ひ、姫様!?その者に近寄らないで下さい!!」
〝爺や〟と表現したくなる白ひげを生やした老人が声をあげる。
いや、驚くべきはそんなところじゃない。
【―――姫様―――】
あぁ、今度こそ死んだな
俺は今日何度目か分からない宣言を心で呟き
なるがままに身を委ねた。
結果
「一気に問うなど、この子が可哀想じゃないですか!?それにこの子は悪い事などしませんよ!」
その姫様。
俺より少し高い身長の体。
その体へと引き寄せられた俺は自然と抱きしめられる体制となり
「っなぁ……!?」
自分でも分かるほど、その顔を真っ赤に染め上げている。
俺さ、地球では女の人と手を繋いだ事すらないんだぜ……?
嬉しさと羞恥で可笑しくなる……
突如、空に浮かんだ俺の紋章は消え、左手の光もだんだんと小さく
やがて消えてしまった。
「ふきゅぅ………」
と、同時に俺も意識を失う。
理由は分かるだろ?初心なんだよ!悪かったなぁ
「ちょ、ちょっと!?大丈夫ですか!?」
響く姫様の声と―――
「ア、アルナ!?っく、どこか開き部屋はありませんか!?」
駆け寄り、俺を抱き上げたエリアさんの行為に気づくのは
俺が目を覚まし、少ししてからのことだった……
姫様の優しさにかみ締めつつ、もう一度思い出すエメラルドの瞳…
何か、良からぬ考えを御持ちだった気がする…
3/4修正 少しだけ変わってる
一気に終わるかな…?