第4話 異世界と騎士団と
――― 何処ここはだ? ―――
確か俺は魔王に……
―――異世界?
いやいや、真っ暗すぎだろ
何も見えないし
…そういや、魔王がなんか言ってたような……
『―――神の暴走が続くと近い未来、今度は海が消え、大地は崩れ、世界は崩壊するだろう――」
つまり、もう世界は無い……っ!?
いやいやいやいやいy
召喚直後、世界が崩壊☆
とか、冗談じゃねぇよ!?
「―――ぃ……ぉ………ぉい…」
ん?声がするし…
あ、あーー……
能力や異世界もろもろの情報が流れ込んできて、
余りの頭痛に気を失った的な?
……とりあえず鍛える?いや、無理だな
◆
「おい、大丈夫か?おいっ!」
駄目だ。全然起きない……
私が街の周囲を見回りしているとき、
一瞬、魔方陣か何かが見えたんだが…
「ん……ぅ……」
なんだこの状況は?
いや、今はそんな事どうでもいい
とりあえずはこの人を運ばなくては…
「き、綺麗だ……」
はっ!?
な、何を呟いているんだ私!?
べ、別に見とれていない!私はただ……
ち、チラッ
断じてそういう趣味はない!!
それに寝込みを襲うとか…
ここは助けて恩を……
………落ち着こう。
こんな事で慌てるなど、騎士団としての恥!
冷静に対応。Coolになれ私!
平常心、平常心……
……ちょ、ちょっとだけなら…おk?
「う、うぅ~……」
はっ!?
また私!?
騎士団が犯罪者予備軍とか洒落にならない!!
ご、誤解なんだ!
「私にそんな趣味は無く、ただ『綺麗だなぁ』とか『ちょっとだけ突っついても…』とかを思っていただけで―――」
「んぅ……っん?」
「えっ………」
「………え?」
私は平常心と言う物を学ばなくてはいけないようだ。
とりあえず、自重しよう…
◇
どうする?
起きたわいいが、この状況
非常に気まずいでごじゃる……
「え………」
「………え?」
ごめん 意味わかんねぇや
会って2秒で以心伝心?
無茶言うな
俺にどうしろと……
こ、ここは一般的に―――
「え、えぇ~と………どちら様でしょうか?」
あれ?
こういう時って俺から名乗るんだっけ?
呆れられたか~?
『あ゛ぁ?常識がなってねぇ!!』
で、平手打ちですね 分かります
……いや、マジで勘弁してくださいよぉ…
まだ、この世界に来て30分も経ってないと思うんですよ…
勘弁してくだs―――
「私は王国軍騎士団、火紋の隊副団長。エリア・リュ―ゼだ」
あ、総スルーですね?
いや、流石に脳内のボケですもんね 分からなくて当然ですよね…
うん… 強く生きよう
父さん、母さん。俺、(精神的に)強く生きるよ!
って、今はそれどころじゃないな。
とりあえず今は…
今は……
ナニヲスレバイイノ?
もももも、もちつけ俺!
こういう状況は考えるより動け!
体が動くパターンだ!
ほら、3秒数えてごらん?
3……
2……
1……
ぐぅぅぅうううう~
「ご飯……くれませんか?」
3秒ドンピシャでお腹がなり、
なんともいえない空気の中、俺の異世界生活が始まろうとしていた
2/15 修正完了 主に文。内容に変化は余りなし。付けたしが多い