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【プロローグ】

非常に読みにくい文体、して駄文。

お目を汚すとしか思えませんが、もしよければ御一読下さい。

アドバイス、感想、応援の言葉を頂けるのを心待ちに、遅めの更新速度で連載していかせて貰おうと思います。

「戦果、戦艦五隻撃破確実!」

「おぉッ!」

飛び込んできた一声に、司令部の誰もが歓声を上げる。

皇国本土よりはるか西、米国州布哇(ハワイ)

男達が慣れ親しんだ瀬戸内海とは全く異なる、本家ハワイ・ブルーの海が一面に広がっていた。


「長官、淵田中佐より第二次攻撃の要請有り! 如何致しますか?」

「ウム」

鷹を連想させる鋭い眼光を放ちながら、航空隊の実質的指揮を執る源田実航空参謀が不動の態勢を取った。

彼の内心は如何だろうか。

今まで海軍部内で異質の存在とされた航空機、それを専門として中佐まで上り詰めた。

顔には一片たりとも表さないが、今まで一切評価を受けなかった航空機が初の大戦果を上げた事を喜んでいるに違いない。

「否、私は反対ですな。連続攻撃は被害を増すだけ、後の戦争遂行に熟練の搭乗員は不可欠であります」

「ですが山本長官は航空母艦の撃破も……」

「源田君、今がベストだ。一度成功したからといって再度やるのは下種の戦法だぞ」

私のすぐ傍で頑強に反対意見を唱えたのは参謀長の草鹿龍之介中将。

彼自身、空母[赤城]・[鳳翔]の艦長を務めた経験を持つ、根っからの航空派であった。

だが同じ航空派にしても思想は違う様で草鹿にしてみれば現状で満足すべき、源田に言わせれば確実な戦果拡大が求めたいという事だろう。

一将官としての意見としてならば非の付け所は無い。

だが上に立つ者が部下の進言で安易に揺らげば、軍隊という組織が危うくなる。

其の点を十分に理解した上で、私は淡々と言葉を紡いだ。

「航空母艦隊の指揮は山口少将に任せる。敵の空母だが、湾にいないとしても付近で訓練をしているやもしれん。索敵機の数を増やし、いち早くの発見を頼む」

「はて?」

「へ?」

草鹿・源田、両人共に首をきっかり九十度曲げる。

その反応は今の命令が作戦内容に含まれていない事に起因する。

「その、長官……御判断はともかくとして山口少将に指揮権を委譲した場合、長官は如何なさるのですか?」

ごもっともな質問に違いない。

「霧島」

「?」

「戦艦“霧島”に司令部を移す。軽巡と駆逐艦は山口少将の指揮下に入れ」

「はっ、はぁ了解致しました。ですが、そうしますと戦艦[霧島][比叡]と重巡[利根][筑摩]が残るのみなりますが……宇垣長官?」



宇垣纏中将。

両腕を組んで、仏頂面の提督は意識を覚醒化していく。

つい三か月前までは聨合艦隊参謀長を務め、今作戦に際しては山本長官たっての推薦より作戦司令官へと就任した。

何故、砲術畑の私に航空戦隊の指揮を?

選ばれた本人さえ抱いた疑問に山本長官はこう答えた。


「これからの戦争はね、君みたいに作戦の骨子を理解してる者が指揮しなきゃあいけないんだよ。

そりゃ大西君とか山口君とかの方が空母の扱いは慣れてるさ。だが私が求めているのは戦争を戦略の面から見れる人材だ。

私の知る限り、君を除いて今作戦の指揮官に相応しい人物はいない」


両眼を細め、数十キロ先のオアフ湾を凝視する。

山本長官の意志とは唯一つ、戦争の早期終結。


私の考えた、最上の手はこれだ。






「真珠湾に突入する。敵施設を軒並み薙ぎ払い、残艦艇を撃沈。真珠湾に軍事的価値を一切残すな」




歴史の転換。

案外、それは予想もしない所から発生するのやもしれない。



next.....?


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