おもかった
私はいつものように朝ご飯の準備を始めます。
つい一ヶ月前は母が準備してくれていたのが懐かしく感じます。
今は一人暮らしなんです。
なので家事は全て私がやらなければいけませんし、仕事も頑張らないといけません。
自分でやってみると初めて辛さが実感できました。
それに、父と母は仕事と家事を分担していたのでそれを一人でやっているから余計にかもしれませんね。
そんな父と母は私の一人暮らしに反対していました。
「まだ早い」とか「もっとお金を貯めてから」って何度も言われました。
今思うと束縛気味だったと思います。
私が一人娘だったのもあり大事にしてくれるのは嬉しいのですが、ずっと否定的な意見ばかり聞かされているこっちの身にもなってほしかったです。
時間はかかりましたがなんとか説得して今に至るわけです。
もう父も母も何も言ってくることはありません。
そういえば今日は燃えるごみの日だったはずです。
ゴミ袋を持ってゴミ置き場に向かいます。
「ズズッ......」
ゴミを置き自宅に戻ろうとしましたがつい涙がこぼれてしまいました。
今日で最後と思うとどうしてもこらえることができませんでした。
私は涙を拭って気持ちを切り替えます。
今日から本当の一人暮らしが始まるんですから。




